霞柱は惚れさせたい弐【時透無一郎】

玖拾参 ページ45

「私に血を捧げる気になったの？」



『ううん。お姉ちゃんを元に戻すために私はやるの』



少しでも時間稼ぎしなきゃ…



「はぁ、無理矢理にでも連れてくしかないわね」



そう言ってお姉ちゃんは攻撃を仕掛けた



『桜の呼吸 弐ノ型 無桜の守天』



…完全には防げないけど…ある程度防げればいい



『桜の呼吸 陸ノ型 桜飛沫』



「くっ…やるわね…」



頸を狙ったが外してしまった



「でもね…血鬼術 桜花」



ｸﾞｻｯ



『かはっ…お…姉ちゃん…』



「ふふっさぁ一緒に行きま…『お姉ちゃん。残念』え？」



私は隊服から手帳を出した



『たまたま入ってたの。まぁ…手帳を貫通して当たったけどね…なかったら私、死んでたけど…』



ちょっと…出血は酷いけど、戦えないわけじゃない。



『お姉ちゃん…もう、無駄だよ。私たちに勝てない』



「私は上弦の零よ！！！十二鬼月より強い鬼！！デタラメ言わな『残念だけど…私たちには勝てない』っ…！！！」



柱のみんながお姉ちゃんを逃がさないために周りに散らばっていた



『時間稼ぎ…上手くいった。みんな、準備はいい？』



無一郎「うん！いつでもいいよ」



実弥「もちろんだァ」



義勇「あぁ…」



しのぶ「構いませんよ」



天元「派手に行くぞ！！」



煉獄「うむ！！いいぞ！！いつでも来い！！」



行冥「嗚呼…決着をつけよう…南無…」



伊黒「言われなくても準備はできている」



蜜璃「大好きなAちゃんの為だもの！できてるわ！」



「な、何する気…？」



お姉ちゃんに勝てる方法は…これしかない…



桜の血鬼術を出されては危ない



だから…



最初はしのぶさんの毒で動きを鈍らせ



その後、残り8人で腕や足などを斬る



再生も追いつかなくなったところで、私は頸を斬る



しのぶ「Aさんのお姉さん…優しい毒でやってあげますね…蟲の呼吸 蜻蛉ノ舞 複眼六角」



伊黒「蛇の呼吸 肆ノ型 頸蛇双生」



義勇「水の呼吸 拾ノ型 生生流転」



煉獄「炎の呼吸 壱ノ型 不知火」



実弥「風の呼吸 伍ノ型 木枯らし颪」



行冥「岩の呼吸 伍ノ型 瓦輪刑部」



蜜璃「恋の呼吸 弐ノ型 懊悩巡る恋」



無一郎「霞の呼吸 肆ノ型 移流斬り」



天元「音の呼吸 伍ノ型 鳴弦奏々」



「くっ…は…う…再生…追いつかない…」



…お姉ちゃん。もう、休んでいいんだよ…



『桜の呼吸 肆ノ型 桜ふぶき…』



ｻﾞｼｭｯ



私は、苦痛を与えない技で頸を斬った

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