元公安の彼女は車椅子に乗っています。

１８．降谷side ページ19

「仲間かどうかを断ずるのは、お前らではない。
最期に1分だけ猶予を与える。先に相手を売った方にだけ拝ませてやろう。鼠の斃るざまをな。

…ウォッカ、カウントしろ。」








「了解。60秒」









「そんな脅しに乗るもんですか…！」









「もし彼女をNOCと言ったら、自分もNOCだと認めたことになる。
そんな奴をアンタが見逃すはずがない。」









「50秒」









「そいつはどうかな…。俺は意外と優しいんだぜ？キール。」









「40秒」








「仲良く互いをかばいあってるというわけか。」









「庇うも何も、僕は彼女がNOCかどうかなんて知りませんよ。」









「…私だって…！！」









「30秒」





「けどこれだけは言える。わたしはNOCじゃない！」









「それはこっちのセリフだ」









「…さぁ……」









「20秒！」









「鼠はどっちだ。」




後ろのベルモットが焦った声で話しかけた。








「ジン、まさか本気で……」









「先に吐くのはどっちだ。」









「…10秒……9……8……7…」









「バーボンか、キールか！

まずは貴様だ。バーボン」







俺に銃口が向けられたその瞬間、照明が２つ落ちた。





その照明がジンの後ろにあった照明にあたり、真っ暗になった。







この隙に…！！






俺は、物陰の後ろに隠れた。




助かった。






「キール！バーボン！動くな！」









ベルモットが携帯の光で照らした。







「ば、バーボンがいない！逃げたわ……」





その時、ドアを誰かが蹴破った。

ジンはウォッカに追わせた。






「ちっ……追え！！」





ベルモットも追うとした時、携帯が鳴る。

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