元公安の彼女は車椅子に乗っています。

１６．降谷side ページ17

夜があけた。



Aが、赤井と共に来た時は驚いた。

なんで赤井がって思った。


だが、今回の件は赤井の手助けなしでは助からない。





「…くっそ……」





昨日のことが脳裏に浮かぶ。


泣いているAを赤井が抱きしめているところだ。




「…この事件が終わったら体に教えてやらないとな。」







警察病院へと足を運ぶ。







「…あぁ、そうだ。東都警察病院だ。

……もしもの時は構わん。頼んだぞ風見。



それと……Aのことを。」






そう言い終わってから、車から降りた。




ベルモットがやってきた。





くっ…やはり、送信されていたか。








「バーボン、何故あなたがここに居るの。」






俺は、細心の注意を払って答えた。

顔が崩れないように。





「もちろん、あの人を連れ戻すためです。」









「ふっ…、てっきり、記憶がもどる前にあの人の口を塞ぎに来たのかと。」









「何故ぼくがそんなことを。言ってる意味が分からないのですが。」









「じゃあ、どうやって接触するつもり？
あの人は厳重な警備の元面会謝絶よ。それともあなたなら、あの人に簡単に会えるのかしら。
例えば、警察に特別なコネクションでも。」









「さっきから、なんの話しをしているんですか？」









「……まぁ、いいわ。立ち話もなんだし。
場所を変えましょ？」



そう言ってバンダナの中から拳銃が見えた。






「それが組織の命令だというのなら仕方ありませんね。」





仕方ないというように自分の車に戻る。
ベルモットが自分の車の助手席に乗った。





「…そういえばあなた、……」









「ん？なんでしょう？」









「いいえ。なんでもないわ。」



……、なんなんだ？？

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