好きって言って 【赤羽業】

好きって言って ２５ ページ28

「A好きだよ。」





その言葉は、私が1番欲しかった言葉。



思いがこみ上げてきた。






『ううっ…よかったぁ……っ。

やっと、やっと、好きって言ってもらえた。





私も、業くんのこと好きだよ！』




「うん、知ってるよ。」




『あ、私、お風呂入らなきゃ。』





「え、まだ入ってないの？早く入ってきな。

部屋で待ってるから」






『うんっ！』





ささっと、制服を脱ぐ。


お腹を見ると、少し、いやかなり真っ青になっている。

それに腕も。





その傷を見て私は、苦笑い。

こんなにひどい傷、生まれて初めてだから。




『もう二度と体験したくないなぁ』


と呟いた。






にしても。


奥田さんの件はどうしよう。


きっと、なにか仕掛けてくる。
でも、絶対負けない。




そう誓っているとガラガラっと、引き戸が開いた。



「ぬるふふふっ、1日の疲れを癒さないとですねぇ」






『きっ…きっ……きゃああああああ！！！』






私が悲鳴を出すと、すぐに、みんな集まった。




「ど、どうした！？」


「なにがあったの？」





最初に開けたのは男子。



『ちょっ、み、見ないでっ』



恥ずかしくて、顔が真っ赤。

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