好きって言って 【赤羽業】

好きって言って ２０ ページ23

『…か、業は、大丈夫？』




「ん？全然、大丈夫。






逆に俺が怪我すると思った？」



と、笑われながら聞かれた。

だから私も。



『ふふ、確かにね。思わないよでも、怖かった』



「ごめんね。明日楽しもうね」



『明日帰るよ？』




「そうだっけ？」





『うんっ

あ！夕ご飯じゃない？』



「夕ご飯なんていう？夜ご飯じゃない？」






『えへ？そう？』





「今日は昨日とメニューを変えておりますので、存分にお楽しみください」



「「「「『はーいっ』」」」」






今日は、班ごとじゃなく好きな人と食べるだった。




『…さ、何から食べようかな。』




まず、サラダから。

そう思って、サラダコーナーに足を向けた。





「…Aさんは、業くんのことが好きなんですか？」



『…ん？どうして？奥田さん』




「…私、業くんのことが好きなんです。

もし、軽い気持ちでいるならやめてください」





『…好きでもない人と付き合ってると思う？』




「…Aさんはっ…どうしていつも私からとっていくんですか。


勉強も、運動も、何もかも。

得意だった理科まで！



だったら…業くんぐらい、私に譲ってもいいじゃないですか！！！」




『…ねぇ、奥田さん。業はものじゃないの。人だよ。譲るとかそんな事言わないで。


でも。

私、譲らない。譲れない。


好きな人は絶対に譲らないから』

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