好きって言って 【赤羽業】

好きって言って １５ ページ18

お部屋を変えたけど、特に何も無かった。


でも。

一つだけ言うなら。




業と一緒に寝たこと。

それだけでもすごく嬉しかった。


『…業、起きて。』

朝だよ。そう言おうとしたのに、言えなかった。




「…A、おはよ。」

『んーっ、おはよ！』




何回目かわからない抱きつき。


言葉で伝えて欲しい。

行動だけじゃ、わかんないよ。



寝癖がすごかったから、今日はポニーテールにした。


『…今日は、殺すとこ巡りだっけ？』

「あと、八坂神社とか祇園とか」

『あ！あと、清水寺かな？』

「伏見稲荷じゃなかった？」

『あれれ？』



「A今日、髪型あげてるんだね！すっごく可愛い！巻いてるの？」

『ありがとう。巻いてないんだ。私くせっ毛だから。』

「雨降らなきゃいいねー。」

『雨降るとやばいからね。』




あれ？

カエデってストレートじゃない？

なんでくせっ毛が雨に濡れるとやばいってことを知っているんだろ。

まぁ、どうでもいいか。




「渚、暗殺の場所ここならいけそうだな。」

「スナイパーの人から見えるかな？」

「変な修学旅行になったね」

『まぁでも。人生で1度しかないから。いいんじゃない？』

「Aの言う通りだよ。楽しいからいいと思う。僕はこの班でよかったな。」





前から思ってたけど、渚って……

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