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セコム60 ページ10

胡蝶しのぶside






お館様「では、これで会議を終わりとするよ。

みんなこれからも任務に励むように」




全員「御意」





空が(だいだい)色に染まった頃、会議は終わりを告げる。



那田蜘蛛山の件はまだまだ話し合うことがあり、

明日も臨時の会議が開かれることになった。



お館様が退室し、みんな腰をあげる。





不死川「おい、冨岡」




冨岡「……」





その時、不死川さんが冨岡さんに声をかけた。



普段から眉間に皺を寄せている不死川さんだけど、

冨岡さんがいるとさらにそれが酷くなる。


そして、今は特にそうだった。





不死川「さっきの台詞だが、ありゃどういう意味だァ?」




冨岡「……なんのことだ」





不死川さんはこめかみをひくつかせながらそう言った。


しかし、冨岡さんは相変わずよくわからない表情。



……まるで、水と油ですね。





不死川「忘れたとは言わせねぇぞォ?お前、言ったよな?


おめェの継子が俺を殺そうとした時、

あの継子が俺を簡単に殺せるってなァ……。



本当、ムカつくぜ…冨岡。

俺のほうがあのチビより弱いっつーことかァ?」





その言葉にみんな微かに反応した。



『お前が不死川を殺すのは造作もないことだろう』と、

確かに冨岡さんはそう言ったのだ。




私は、その言葉に驚いた。

多分、柱の誰もが驚愕しただろう。



柱である不死川さんと実力はあるが年端もいかない小さな女の子。


どちらが勝つかは一目瞭然だ。

不死川さんが負けるはずがない。




それなのに、冨岡さんはあの小さな女の子が不死川さんを殺せると思っている。



不死川さんにとって、これ以上無い侮辱だろう。


現にとても怒っている。





冨岡「強い弱いではない」




不死川「ハア?じゃあ、なんであのチビが殺せると思ったんだよ。

何を基準にそう思ったァ…言ってみろ冨岡ァ!」





一触即発の雰囲気にみんな静かに口を噤んだ。



そろそろ仲裁に入ったほうがいいとはわかっている。

それはみんなわかっている。


でも、それよりも好奇心が勝っていた。



冨岡さんがどうしてあの子が殺せると言ったのか。


それを知りたかった。





冨岡「……経験の差。それだけだ」




不死川「ハァ!?」





冨岡さんは静かにそう言い放つ。


ついに、不死川さんの堪忍袋の緒が切れた。

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なんてこったパンナコッタ(プロフ) - 更新よろしくお願いします!! (6月14日 23時) (レス) id: 505aaafbd1 (このIDを非表示/違反報告)
k - 更新待ってます、、! (5月5日 13時) (レス) @page32 id: 5c864d8d23 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - いつも更新待っています(*^^*) (2022年6月24日 19時) (レス) @page32 id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
q - 早く更新してね!いつも待ってるから、、、 (2022年5月21日 16時) (レス) @page32 id: 8db81fc394 (このIDを非表示/違反報告)
新木優子 - 更新まだですか❓ (2022年5月5日 16時) (レス) @page32 id: 8db81fc394 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:渡邉 なちゅ。 | 作成日時:2019年11月19日 0時

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