セコム57 ページ7
炭治郎「Aさん、ご迷惑をかけてすみません……。
俺と禰豆子のために、鱗滝さんと冨岡さんが……」
屋敷から出て、蝶屋敷へと移動している最中のこと。
私に姫抱きをされながら、炭治郎様は暗い顔をしてそう言った。
A「どうして炭治郎様が謝られるのですか?」
炭治郎「だって、俺が禰豆子を連れているから、こんなことに……」
私の質問に、炭治郎様はそう答えた。
表情は暗いままだ。
だが、私にはわからなかった。
A「炭治郎様が負い目を感じる必要は無いと思います」
炭治郎「でも!」
A「元々、切腹覚悟でしたよ。義勇様は」
炭治郎「!」
私は足をピタリと止めてそう言った。
すると、炭治郎様は驚いた表情を浮かべる。
きっと、義勇様は腹を切る覚悟をしていた。
炭治郎様を生かしたあの日から。
二年前のあの日から決めていたと思う。
A「というか、鬼をこの世から抹殺したいと強く思っている左近次様と義勇様を虜にしたご自分をお褒めください。
今まで会ってきた人々の中で、
誰よりも優しく誠実な炭治郎様だったからこそ、
『命をかけてもいい』と思えたのでしょう」
左近次様も義勇様も、鬼を強く恨んでいた。
大切な愛弟子を、家族を、殺した鬼を。
何よりも恨んでいた。
でも、炭治郎様と禰豆子様を見て、お二人は変わったんだ。
そして、二人を守りたいと思えるようになったんだ。
炭治郎「そう、ですか……」
A「ええ。自信を持って下さい。
勿論、私も炭治郎様と禰豆子様を命がけで守らせて頂きます」
私はそう言うと、また走り出した。
炭治郎様、元気を出して下さい。
私の中で、貴方は大切な人達の中の一人なんです。
この命に変えても守りたい人なんです。
だから、暗い顔をしないで下さい。
炭治郎「でも、俺もみんなを守りたいです!
Aさんを守れるくらい強くなります!!」
A「……ふふっ、それは楽しみですねぇ。期待してますよ」
炭治郎「はい!」
ねえ、炭治郎様。
私はもう貴方に救われてますよ。
だって、こんな私に紳士に向き合ってくれているんだから。
______________
一方、その頃。
隠1「(こんなに優しい声出せたんだ……)」
隠2「(意外だよな……)」
炭治郎に接するAちゃんが聖女すぎて驚愕していた隠二名。
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なんてこったパンナコッタ(プロフ) - 更新よろしくお願いします!! (6月14日 23時) (レス) id: 505aaafbd1 (このIDを非表示/違反報告)
k - 更新待ってます、、! (2023年5月5日 13時) (レス) @page32 id: 5c864d8d23 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - いつも更新待っています(*^^*) (2022年6月24日 19時) (レス) @page32 id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
q - 早く更新してね!いつも待ってるから、、、 (2022年5月21日 16時) (レス) @page32 id: 8db81fc394 (このIDを非表示/違反報告)
新木優子 - 更新まだですか❓ (2022年5月5日 16時) (レス) @page32 id: 8db81fc394 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渡邉 なちゅ。 | 作成日時:2019年11月19日 0時