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セコム39 ページ39

水浩「伝令!伝令!」




A「!」





私と女の間に割って入ったのは、水浩だった。



私はすんでのところで刀を止める。


水浩に視線で「どけろ」と送るが、

彼はその場で羽を羽ばたかせながら声を上げた。





水浩「炭治郎、禰豆子の両名を拘束!本部へ連れ帰るべし!」




A「……嘘でしょ」





私はその言葉に絶句した。



本部……だなんて。

そんなの処罰を受けるに決まってる。




私は踵を返すと、炭治郎様達が向かった方向へと駆け出した。




二人を殺したくない。

生きていてほしい。


穢れを知らない純粋な心の持ち主を殺してなるものか。





A「炭治郎様!禰豆子様!」





私がそう叫んだ時、市松模様の羽織が目に入った。


炭治郎様は倒れており、

そのすぐ傍に禰豆子様が座っていた。



私は二人に慌てて駆け寄る。





A「炭治郎様、聞こえますか?」





炭治郎様にそう声をかけるが、返事が無い。


首に手を当て脈を確認する。

規則正しい心音が聞こえた。



どうやら、気絶しているようだ。





禰豆子「むーっ!」




A「禰豆子様?」





禰豆子様が私の羽織の裾を引く。


「これを見て」と言わんばかりに、炭治郎様の右足首を指でさした。




私が炭治郎様の足を見てみると、くくり罠に引っかかっていた。





A「早く取らなくちゃ」





私はそう言うと、刀でワイヤーを斬る。


バキリ、と鈍い音を響かせながらワイヤーは壊れ、私は炭治郎様の脚にそっと触れた。




くくり罠は殺傷能力が高い。


かかった獲物の力が強ければ強いほど、

その細いワイヤーが肉に食い込む仕組みである。



内出血を起こす可能性もあり、

手軽に作る罠としてはうってつけのものだ。




……もしかして、あの女か。


あの女が仕掛けたのかもしれない。

確実に炭治郎様を捕らえるために。





禰豆子「むぅ、むーっ!」




A「ご安心下さい、禰豆子様」





禰豆子様が不安そうに炭治郎様の額を撫でる。



私は微笑みながらそう言うと、

炭治郎様の脚に手拭いを巻き付け止血した。

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ただの鬼滅ばか - 容姿をもう少し詳しく教えて欲しいです、例えば何色の髪や隊服のいじりなど(長くてすいません)(。-_-。) (2020年1月10日 17時) (レス) id: bb28f730c6 (このIDを非表示/違反報告)
らい - と、思ったら違いました!よんだでいったらわかりました(汗) (2019年11月24日 23時) (レス) id: 5bd8ec40a6 (このIDを非表示/違反報告)
らい - 面白いですね!ちょっとねずこ襲ったのはおどろいたけど。そこらへん、義ゆうさんのことちゃんと信じてなかったのかな…とかw (2019年11月24日 23時) (レス) id: 5bd8ec40a6 (このIDを非表示/違反報告)
涼野柚希(プロフ) - ぎゆーさんの不器用な(?)優しさですかね!“(´;ω;`)”もう好き (2019年11月18日 0時) (レス) id: f110a7e8c9 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - 護りたい存在(まだ未熟で一人前ではないお前に、責任を負わすことは出来ない)からと思います。 (2019年11月18日 0時) (レス) id: b6f6cd0928 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:渡邉 なちゅ。 | 作成日時:2019年9月24日 20時

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