【鬼滅の刃】水柱の継子がセコムすぎる

セコム２９ ページ29

私は義勇様の左斜め後ろを走る。





胡蝶『三手に別れて山の中を捜索しませんか？

そのほうが、早いと思うんですが』




A『義勇様をお守りするのが私の役目。

別れたら守れないからそれは却下だ』




胡蝶『……相変わらずですね』





という会話を繰り広げたのが数分前。




那田蜘蛛山へと入った私達は、二手に別れて捜索していた。


勿論、私は義勇様に付いてる。





冨岡「A、鬼の気配がわかるか？」




A「はい、二つですね」




冨岡「そうだ。俺が手前を片付けるから、お前は先に行け」




A「そ、そんな……」





『義勇様をお守りするぞ、むふふ』って思ってたのに……。



私はあまりの衝撃に悲しい顔をするが、義勇様は「我慢しろ」と私に告げた。




義勇様は任務に真面目だからな。


そこがいいところだけど、離れたくないよ……。





冨岡「A、頼んだぞ」




A「はい……」





私は返事をすると、義勇様から離れた。





冨岡「いい子だ」




A「！」





ふわり、と義勇様は私の頭を撫でるとそう言った。


そして、加速して一気に駆け抜けていった。




……撫でられた。

義勇様に、撫でられた……っ！！！



『いい子』って言われちゃった！！！


やばい、やる気が溢れてきてるぅぅっ！！！





A「むふふっ……義勇様に褒めてもらうんだ。

首を長くして待っててね、鬼」





言葉の使い方が間違っている気はするが、今はそんなことどうでもいい。



義勇様に褒められたい。


頭を撫でてもらいたい。




不誠実、よこしまだと思ったそこの君。


人とは大体そんなもんだ。



男だって女とピーしたくて付き合うだろ？

それと一緒さ。





A「帰ったら鮭大根、大根は菊型に切ろう」





義勇様の喜んだ顔が見れるぞ！




そんなことを思いながら、

私はスキップ(木と木を飛び移る)しながら山を駆けた。

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