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セコム20 ページ20

冨岡「A、出てきてくれ。

その……すまなかった」




A「義勇様は何に対して謝っているのですか?」




冨岡「えっと……お前を怒らしてしまったことに」




A「私が何で怒っているのかわかりますか?」




冨岡「…………わからない」




A「じゃあなんで謝るんですか!」





襖の向こうで義勇様のか弱い声が聞こえる。


だが、私は心を鬼にして襖は開けなかった。



私は自室にあぐらをかき、頑として行かない姿勢を示す。




義勇様は昔からそうだ。



自己評価が低くて、

『自分なんか』といつも己を卑下している。


自分を犠牲にすることもしばしば。




私はそれが耐えられなかった。




何故、貴方が自分を大切にしないのか。


何故、努力している自分を認めようとしないのか。



そうやって貴方が自分を傷つけることにより、

私がどれだけ心配しているのか知りもしない。





冨岡「だが、もう会議が……」




A「私は行きません。鬼殺隊も辞めたって構いません」




冨岡「そんな……」





義勇様の悲しそうな声が聞こえるが、私はそれを無視した。




貴方が死んでしまうなら、

私は鬼殺隊を辞めたって別にいい。



私が鬼殺隊にいるのは、

左近次様と義勇様のためなのだから。





冨岡「A、今行かないと本当に間に合わないんだ」




A「義勇様だけ行けばいいでしょう?

私は大根の無いおでんを作って待ってますから」




冨岡「大根に罪は無いだろう……!」





義勇様の悲痛な声が聞こえる。


大根に罪はなくとも、義勇様に罪はあります。





冨岡「……わかった」




A「…………」





義勇様の気配が襖から消える。



会議に行くのだろう。

まあ、私は頑として行かんがな。




義勇様の気配が消えたので、私は紙と筆を取った。


左近次様に告げ口してやる。


それと、炭治郎様の手紙の返事を書こう。




そう思い、怒りが静まりかけたその時……。




_____スパンッ!




後ろで大きな音がした。



私が驚いて振り向くと、

そこには……太い縄を手にした義勇様が立っていた。





冨岡「……すまない。だが、会議に遅れる」




A「ちょ、ぎ、ぎゆ……うわぁぁぁぁぁっっ!!!」





私が逃げる前に義勇様に捕まった。

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ただの鬼滅ばか - 容姿をもう少し詳しく教えて欲しいです、例えば何色の髪や隊服のいじりなど(長くてすいません)(。-_-。) (2020年1月10日 17時) (レス) id: bb28f730c6 (このIDを非表示/違反報告)
らい - と、思ったら違いました!よんだでいったらわかりました(汗) (2019年11月24日 23時) (レス) id: 5bd8ec40a6 (このIDを非表示/違反報告)
らい - 面白いですね!ちょっとねずこ襲ったのはおどろいたけど。そこらへん、義ゆうさんのことちゃんと信じてなかったのかな…とかw (2019年11月24日 23時) (レス) id: 5bd8ec40a6 (このIDを非表示/違反報告)
涼野柚希(プロフ) - ぎゆーさんの不器用な(?)優しさですかね!“(´;ω;`)”もう好き (2019年11月18日 0時) (レス) id: f110a7e8c9 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - 護りたい存在(まだ未熟で一人前ではないお前に、責任を負わすことは出来ない)からと思います。 (2019年11月18日 0時) (レス) id: b6f6cd0928 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:渡邉 なちゅ。 | 作成日時:2019年9月24日 20時

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