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お見合い60 ページ10

須磨「そうですね!短くても似合いそうですし!」





須磨さんが声を高らかにそう言った。





まきを「確かにそうね。

今までの格好と丸っきり変わったら、鬼もわからないだろうし」





まきをさんも賛成の意を示す。



短くか……。


今までずっと長かったからな。

幼い頃も肩甲骨の辺りまではあったし。





雛鶴「でも、Aちゃんはどうなの?

女の子だし、それに髪を伸ばしてたわけがあったり……」





雛鶴さんが遠慮気味にそう言った。



みんなの視線が私に降り注ぐ。





A「髪を伸ばしていたのに理由はありません。

ただ……私が自分で切れなかっただけです」





私は、脇差より短い刃物が苦手だ。



兄を殺したのが、短刀だったから。


……兄の死に様を思い出して、震えてしまうんだ。



だから、私は髪を切れなかった。




十四の時も、お師匠様が私の髪を切ってくれた。

その時、私は目を瞑っていたし。





宇隨「なら、問題無ぇな。

うちの女房が切ってくれっから、お前は寝てろ」




A「え?」





宇隨さんはそう言い放った。




私が呆けて宇隨さんを見上げると、

彼はテキパキと雛鶴さんたちに指示を出していく。





雛鶴「じゃあ、切っていくわよ」




A「は、はい……」





いつの間にか椅子に座らされていた。



新聞紙を首に巻かれ、

結っていた髪はだらりとおろされている。





須磨「結わないと地面につきそうね!」




雛鶴「私におまかせあれ!」




まきを「楽しみだねー!」





随分と楽しそうですね……。


やっぱり、宇隨さんのお嫁さんだけあるわ。

肝が座っておられる。





A「……よろしくお願いします」





私はそう言うと、目を閉じた。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸
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うさ - 完結おめでとうございます!善逸の良さがめちゃくちゃ出ていて、一気に読んでしまいました.......!!夢主ちゃんの感情の変化にもとても感動致しました。続きなど書かれるのかなぁと少し期待しております笑 (2019年9月15日 3時) (レス) id: ef6ea16959 (このIDを非表示/違反報告)
渡邉 なちゅ。(プロフ) - ぴゃあさん» 作品全体を褒めて頂きありがとうございます!大変恐縮です!後半で文ごっちゃになったので、そこは反省してます……もっと読みやすくなるよう日々精進致しますので、見守って頂けると幸いです。次回作への期待もありがとうございます!とっても嬉しいです! (2019年9月12日 12時) (レス) id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)
ぴゃあ(プロフ) - 完結したとのこと、お疲れ様でした。この作品の夢主が本当に凛々しくてぶれず、素敵なキャラ性で好感が持てたこととなちゅ様の文体が読みやすく、すっきりしているなぁと思っていました。また次の作品がもしあるのなら、是非読ませて頂きます。ありがとうございました。 (2019年9月12日 9時) (レス) id: 3b8ee76993 (このIDを非表示/違反報告)
渡邉 なちゅ。(プロフ) - 花帆さん» 善逸君の良さがでていたのなら良かったです。私も番外編を書こうかな、と思っています。頑張りますので、暫しお待ち下さい!コメントありがとうございました! (2019年9月12日 6時) (レス) id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)
渡邉 なちゅ。(プロフ) - 甘党犬さん» フォローありがとうございます!こちらもフォローさせて頂きます!こちらこそ、よろしくお願いします^^ (2019年9月12日 6時) (レス) id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:渡邉 なちゅ。 | 作成日時:2019年9月5日 17時

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