お見合い相手が泣き虫な金髪君だった【弐】

お見合い６３ ページ13

A「此処まで送って頂きありがとうございました」




宇髄「嗚呼、じゃあな」





宇髄さんに蝶屋敷まで送ってもらった。


私は宇髄さんに頭を下げると、

蝶屋敷の門を開けて駆け足気味に中へと入る。





宇髄「(あの雨仁が任務以外で駆け足とは……。

こりゃド派手に惚れてんなぁ)」





宇髄さんがそう思っていたことは私は知らなかった。




＿＿＿＿＿ドドドドドッ





A「！？」





その時、地鳴りのような大きな音が鳴り響く。



地震……ではないよな。

鬼の臭いもしないし。



な、なんだ？？




そう思っていると、見慣れた金髪が目に入ってきた。





善逸「Aさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっっ！！！」





そこには、闘牛の如く私に突進してくる善逸さんがいた。



この地鳴りは、善逸さんの足音だったのか。

流石は雷の呼吸の使い手だ。





A「お久しぶりです、善逸さん。お元気でしたか？」




善逸「うん、元気だよぉ！！

Aさんに会えたから、さらに元気になっちゃった！！！



髪短いのとっても似合ってるよぉっ！


あ、新しい羽織？凄い可愛いね！！

Aさんの可愛さが際立ってるよぉぉっ！！」





善逸さんはそう言って、私の周りをくるくる回る。



私は恥ずかしくなって少し俯いた。


こ、こんなに熱烈に歓迎させるのは思ってなかったから……。





善逸「あ！ごめん、はしゃいじゃって！！

引いた？引くよね？ごめんね……」





善逸さんがピタリと止まって、

私に泣きそうな顔でそう言った。





A「そ、そんなわけじゃ……っ。


ただ、その……久しぶりに会って恥ずかしいというか、なんというか……。

私もはしゃいでるというか…………。



そ、れに……髪型が似合うと言われて、

その……う、嬉しくて………………っ」





私はどもりながらそう言った。



素直に嬉しかった。


善逸さんの好きが伝わってきたから。





善逸「……え、好き」




A「な！？」





善逸さんが鼻血を出したので、

とりあえず蝶屋敷の中に入りました。





＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

誤字を指摘して下さった方々、ありがとうございました！

私の不注意故にすみません……っ！


少しずつ直していきますので、ご理解頂けると幸いです。

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