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お見合い33 ページ33

A「他の理由は……」





……柱の心が真っ黒だから。



彼らと同じくなりたくなかった。

彼らと私の思想は違う。


私は鬼を『悪』だと決めつけないし、

ただ殺すだけで無く彼らの心を救ってあげたい。




……しかし、それを言えばどうなる。


柱に殺されるかもしれない。





A「他の理由は……特には」




お館様「A」




A「っ!!!」





お館様の鋭い声音に肩がビクついた。



……なんで、わかるんだ。

私が嘘をついていることが。



カチャッ、と音が鳴り、

誰かが微かに刀を鞘から抜いたのがわかる。





不死川「お前のことは前から気に食わなくてなぁ。


仲間を仲間とも思わず、

一人だけ涼しい顔で輪を外れて傍観してやがる。




前に俺が殺した鬼が言ってたなぁ。


『殺されるなら、慈悲深い鬼狩りに殺されたかった』と。



だから、言ってやったよ。


『お前らにお情けかけるような鬼狩りなんていねぇ』てなぁ!!」




A「!!」





その言葉に私の中の緊張感は、

全て怒りに書き換えられたのがわかった。



……きっと、自分の行いを悔いていただろうに。

あの那田蜘蛛山の子供のように。




それなのに……絶望を味合わせてから殺したというのか……っ!!!





A「……どうして、お前は鬼に寄り添わない。

彼らを悲しみから救おうとしない」




不死川「ぶはっ!笑わせんな。

鬼を殺すのが俺ら鬼殺隊だろうが」




A「違う!私はそうじゃない!!」





私はそう叫んでいた。



……許せなかった。


鬼を絶望の底へと落とした不死川が。

その鬼を自らの手で逝かせてあげられなかったことが。





A「鬼の中にもいい子達がいる!!



自分を行いを悔いている者、


人を殺したくないからと自ら首を差し出す者、


大切な人を守るために鬼になった者、


未練を断ち切るために鬼にならざるを得なかった者。



私は、彼らを救うことができる!!



真っ黒な心のお前らとは違って!!!」





私は立ち上がって、そう怒鳴った。

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渡邉 なちゅ。(プロフ) - 花帆さん» ありがとうございます!その件に関しては、二巻のほうで続きが若干書かれています。そうですね、自分たちを重ねて、この二人には生きて欲しいと心の中で思っていそうですね! (2019年9月7日 9時) (レス) id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)
渡邉 なちゅ。(プロフ) - バナナ さん» ありがとうございます!毎日できるだけ更新しますので、楽しんで頂けると嬉しいです! (2019年9月7日 9時) (レス) id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 面白いです!善逸くんと他の子がデートしてたぽいのが、後にどうなるのか…気になります!! 夢主さんとお兄さん仲良すぎて辛い…(つд;*)炭治郎と禰豆子と重なったりしそう…(泣) 続編も楽しみです(o>ω<o) (2019年9月7日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
バナナ - すごく面白い!更新楽しみです! (2019年9月6日 22時) (レス) id: 4fbc396aff (このIDを非表示/違反報告)
渡邉 なちゅ。(プロフ) - こんなんでどうですか。サブさん» ストレートな告白ありがとうございます!応援ありがとうございます!とっても嬉しいです!投票をして頂き感謝感激雨あられでございます! (2019年9月4日 23時) (レス) id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:渡邉 なちゅ。 | 作成日時:2019年8月30日 7時

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