ストレス１８８ ページ38
ナイトアイside
自分の片手が吹っ飛ばされたことなんてどうでも良かった。
ガラスの腹部は……私に刺さるはずだった棘に貫かれていた。
雄英高校ヒーロー科１年鏡硝子。
その“個性”と不思議な体質ゆえに公安と敵連合に目をつけられた哀れな少女。
守るべきはずの子どもは、大人に蹂躙された。
ヒーロー志望は、誰しも目が輝いている。
それなのに……少女の瞳は暗く濁っていた。
決して澄んではいない。
だが……その瞳には吸い込まれるような不思議な魅力があった。
その瞳が今……閉じられようとしている。
サー「ガラス……ッ！！」
なぜ……！どうして……！
こんな『未来』じゃなかった！
ここで死ぬのは、私と緑谷だけだ。
そして治崎が逃げ…………いや、待てよ。
……なぜガラスの『未来』が見えない？
サー「ガラス！しっかりするんだ！」
硝子「……」
ガラスは意識を失っていた。
腹部の損傷が激しい、この怪我では……。
エリ「あ…あ……っ………おねえちゃん！！」
治崎「……本当、哀れな女だ。
なぁ、壊理…誰のせいだと思う？」
エリ「！！」
治崎がエリちゃんを揺さぶる。
止めようにも私も損傷が激しく、咳き込めば手の平に真っ赤な血がついた。
治崎「母親に虐待され、学校ではいじめられ……、
ようやく未来が開けたかと思えば、面倒な連中に目をつけられ搾取されて。
可哀想だなァ……己すら闇に囚われているのに、誰かを助けようとするから
壊理、こいつが死んだのはお前のせいだよなァ？」
エリ「……私の、せい」
治崎「もうこれ以上死んでほしくないよな？
ならお前はどうするべきだ？」
緑谷「ダメだ！先輩と一緒にいるんだ、エリちゃん！」
エリ「戻る…その代わり……みんなを元通りにして！」
治崎「そうだよな…自分のせいで他人が傷つくより、自分が傷つくほうが楽だもんな」
その刹那、腕の中の少女がぴくりと動いた。
硝子「……んなわけ、ない」
全員「！？」
微かな声が響く。
硝子「痛かった…！……苦しかった！
でも……エリちゃんは…逃げなかった！
人間は…自分のために……誰かを傷つける。
お前もだ、治崎……自分の、ために…エリちゃんを、傷つけた……！
それが楽……だから！
誰だって…自分が、一番…大切で……。
でも……ほんの一握りの…優しい心を持つ人は……、
自分よりも…他人が…傷つくほうが……苦しく感じる。
優しい、から……、エリちゃん……きみは、優しい子だから」
エリ「おね、ちゃ……っ」
エリちゃんの瞳から大粒の涙が零れた。
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肩ｺﾘｺﾘｺﾘｰﾅ@歯茎むき出し(プロフ) - Annabethさん» イッキ読み感謝です😭👏補講頑張ります笑 コメントありがとうございます！ (2023年3月3日 21時) (
レス) id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)
Annabeth(プロフ) - 一気読みしました！好きです！補講ファイトです！忙しい中更新ありがとうございます。次も楽しみにしてます！ (2023年3月3日 21時) (レス) @page45 id: 5f9898e92c (このIDを非表示/違反報告)
肩ｺﾘｺﾘｺﾘｰﾅ@歯茎むき出し(プロフ) - 夏樹さん» お気遣いありがとうございます🥲無事に更新できましたので、お読み頂けたら幸いです！ (2023年2月27日 22時) (レス) @page38 id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)
夏樹(プロフ) - 健康に気をつけて更新はできるときに頑張ってください。 (2023年2月26日 12時) (レス) @page35 id: 820ea18d0a (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ - 体調よくなって良かったです！無理はしないでください！！ (2023年2月16日 22時) (レス) @page33 id: 0c2b9f7699 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：肩ｺﾘｺﾘｺﾘｰﾅ | 作成日時：2023年1月13日 22時
