鬼の成り損ないは『可愛い子』がお好き！

かわいい３５ ページ35

少女「不死川様に三度刺されていましたが、

目の前に血塗れの腕を突き出されても我慢して噛まなかったです。



また、女鬼は不死川様の血を『不味そう』とおっしゃり、

女の子を庇うために三度刺され投げ飛ばされましたが、

不死川様に危害は加えておりません」




お館様「ではこれで、禰豆子とAが人を襲わないことの証明ができたね」




不死川「！！」




炭治郎「！！」





炭治郎君は嬉しそうに顔を綻ばせた。



禰豆子ちゃん、よく頑張ったねー！


もう花丸あげちゃう！



……と、ここまで少し和んだところだけど。





A「すみません……大変申し上げにくいのですが……。

怒ってしまいまして……」




私は遠慮がちにそう言った。



うん、顔がひきつっちゃうよね。





不死川「なんだ、俺を殺す気か？

受けてたつぜ、殺してやるよ！」




A「あの、あんまりそういうこと言わないほうが……。

本当に殺されると思うので……」




？「地味な言い方をするな！ハッキリと言え！」




A「あの、だから……怒ったんだって。

私じゃなくて……お月様が」





私は苦笑いでそう言った。



その場にいた全員が意味不明といった顔を浮かべたその時、




＿＿＿＿＿クスクス、クスクスッ





A「……あーあ、私は知らないよー」





私はそう言って、禰豆子ちゃんに寄りかかる。




＿＿＿＿＿クスクス、クス


＿＿＿＿＿アハハッ

＿＿＿＿＿キャハハッ




子供の笑い声のようなものが何重にも重なっていく。


おっふ、これがちおこの時です……。





お館様「……まさか、君は……『自然乃』の第三児かい？」




A「……」





お館様の言葉に私は何も答えなかった。



言う義理ないもんね。




＿＿＿＿＿誰だ、誰だ


＿＿＿＿＿愛しの我が子を傷つけたのは

＿＿＿＿＿アイツだ、アイツ


＿＿＿＿＿ソイツも傷つけた

＿＿＿＿＿コイツもそうだ



＿＿＿＿＿どうしよう

＿＿＿＿＿どうしようか





＿＿＿＿＿じゃあ、


＿＿＿＿＿十一の命で償わせよう





あ……。

炭治郎君たち以外、終了のお知らせです。

かわいい３６→←かわいい３４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す