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京子「絶対、家から出ないでね!わかった!?」




A「はいはい。ほら、鬼避けやるよー」





私はそう言って笑うが、

「自分の立場わかってるの!?」と京子ちゃんは怒る。



わかってるよ、もう。

京子ちゃんは心配性だなぁ。





京子「今、里で鬼狩りが鬼について聞き回ってるわ。


私達は、Aちゃんのこと言わないから安心して」




A「そりゃありがたい」





私は缶の蓋を開けながら、そう言った。



京子ちゃんは里の人気者で、里を仕切る一人でもある。

しっかり者で姉御肌だから、頼り甲斐がある人だ。




私は缶の中に入ってる粉をつまむ。


それをふっと京子ちゃんに吹きかけた。





京子「やっぱりこれ、いい匂いね」




A「気に入ってくれたんなら嬉しいよ」





京子ちゃんが笑ってそう言った。



これは、藤の花を乾燥させたものだ。


鬼避けの効果があるので、

私の元を尋ねてくれた人達にはこれを付けてから帰している。




京子「Aちゃんは鬼狩りが去るまで、家で大人しくすること!


これは約束よ!いいわね?」




A「うん、わかったよ」





京子ちゃんに笑って返事をすれば、彼女は満足気な表情を浮かべた。





A「泊まっていって欲しいところだけど、

攫われたって勘違いされそうだから今日は無理だね」




京子「そうね。日が暮れる前に帰るわ」




A「わざわざありがとう」





京子ちゃんにぎゅっと抱きつけば、

「気にしないで」と背中に腕を回される。



京子ちゃんに花を数本渡し、

私は彼女が里まで帰る姿を見送った。





A「……ごめんね、京子ちゃん。

約束守れそうにないよー」





白と紺の着物を眺めながら、私はそう呟いた。



鬼狩りになんて頼ってられない。

あれは……鬼を殺すことを楽しんでる狂った奴らだ。


鬼狩りがぐずれば、里の人が食われるかもしれない。



そんなことはさせない。


この里の人たちは、私が守るんだ。

私を守ってくれる大切な人達だから。





A「さて、鬼退治と行きますか」





日が暮れるまでもう時間が無い。



赤い夕焼けを見つめる。



鬼さんこちら、血の匂いのするほうへ。

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百鬼 - 京子ちゃんが付いていくかと思ったぁァアアア!!更新頑張ってください (2023年1月18日 15時) (レス) @page42 id: d82d2213ef (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - とても面白かったです!更新楽しみに待ってます!更新お願いします!!! (2020年4月23日 16時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 面白いです!これからも頑張ってくださいね! (2020年4月6日 18時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - なんと…なんと…。 からの ドブみたいな臭いだ。は草 (2020年4月6日 18時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
シホニャン - 面白いです。この続き気になります (2019年11月20日 18時) (レス) id: 39a09b6cce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:渡邉 なちゅ。 | 作成日時:2019年8月21日 22時

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