22.夢 ページ23
誰かに呼ばれている気がした。
「…お兄ちゃん………？」
その姿は、病院でいつも見かける兄そのものだった。
九十九「……ろ…」
「え？なに？？聞こえないよ！！！！」
九十九「…ゆ…に……ろ…」
「…お兄ちゃん！！待って！！！！」
兄の言葉は、途切れ途切れにしか聞こえなくて。
…そして兄は霧のなかに消えていってしまった。
「…はっ！！！！」
飛び起きた私。
？「ッ！？」
それにビックリするイケメン。
「広斗じゃん。おはよー」
広斗「おはようじゃねぇよ。なにのんきに寝てんだよ。」
ソファの、私の横で座っていた広斗。
「いやなんか寝ちゃってた。」
広斗「しかも鍵。開けっ放しあぶねーだろ」
「うぃーっす」
その瞬間、なぜか目を見開いた広斗。
広斗「…おい。なんでお前……
泣いてんだ？」
「…へ？」
いそいで顔に手をやると目から汗が。
「…っつ……なん、で……？」
広斗「……さっき寝てたときもうなされてた。
なんの夢…見てたんだ？話せるなら話して欲しい。」
不器用ながらも私を抱き寄せた広斗。
優しいな…このイケメンは……
自然と涙が溢れてくる。
「…お兄ちゃんっがっ……でてきて……ひっく」
涙のせいで上手く話せない。
広斗「ゆっくりでいい。」
優しく頭を撫でてくれるその手はとても暖かくて。
「なにか…っ私に言って……でも私っ聞こえなくて……っ！
消えちゃ…った……。
私っこのままお兄ちゃんが目覚めなかったら…どうしたらっ…！」
広斗「…大丈夫だ。お前には俺がいる。」
そう言ってくれた広斗の胸で、子供のように泣きじゃくった。
「…ありがと。もう大丈夫。」
広斗「おう。」
広斗から離れてソファに普通に座る。
「…時間、だいぶ経っちゃったね。ごめん。」
広斗「なにいってんだよ。」
そう言ってふっと頬を少しあげた広斗。
それにつられて私も笑みがこぼれた。
「なんでそんなイケメンなの？」
広斗「は？んだ急に。」
「顔だけじゃなくて、性格もイケメンだなーって」
広斗「んなことねーよ」
「…どっか、出かける？」
広斗「飲みにでもいくか。」
2人で立ち上がった。
「んじゃ、徒歩でいこーよ。
どーせ泊まってくでしょ？」
広斗「あぁ、そうだな。」
そのまえに落ちてしまった化粧をなおして、髪も整えた。
広斗「ほら、いくぞ？」
そう言われ、一緒に家をでた。
鍵もしっかりしめて。
道路脇を、隣どうしで歩き出した。
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くるみ(プロフ) - 青龍 葵さん» ご指摘ありがとうございます！これは、KOOが早く帰れと言いづらそうにしていたところをROCKYが代弁した感じです…口調は早く帰れと(言いたいんだろう)という意味です、分かりづらくなっていて申し訳ないです…！ (2017年9月8日 6時) (
レス) id: 245b6250d7 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - P19のKOOと夢主の会話なんですが、ROCKY「はやく帰れと。」では無くKOO「はやく帰れと。」では無いですか？KOOと会話してるのに何故「ROCKY」が登場？しかも口調が…一度、確認して見て下さい。 (2017年9月6日 17時) (レス) id: fe72cbbb57 (このIDを非表示/違反報告)
ニカ姫 - ハイロー大好き広斗とタケシとコブラ大好き (2017年5月27日 9時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - かな氏さん» ありがとうございます！！そう言っていただけて幸いです！ (2016年10月15日 19時) (レス) id: 320bdd5895 (このIDを非表示/違反報告)
かな氏 - 本当に面白いです！続き楽しみに待っています！ (2016年10月11日 18時) (レス) id: c3c55bf5ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるみ | 作成日時：2016年8月10日 11時
