【HiGH＆LOW】守って。

21.おひる ページ22

病院を出てITOKANに向かった私の足。

ちょっと憂鬱とか言えないけど。

ナオミ「いらっしゃ…A！！！」

「やっほー。暫く来れなくてごめんね」

ナオミ「全然！」

カウンター席へ案内され、座るとコブラたちが座っているソファへと目を向ける。

「…でー？」

コブラ「聞きたいのはこっちだ。」

「なにも話すことなんてないけどなー？」

ヤマト「じゃあなんで！！！！雨宮兄弟なんかと！！！！」

「…うっさ。」

ダン「Aすまん…」

「別に、ダンが謝ることじゃないよ」

テッツ「で！！できてるんすか！！？？」

チハル「それ、俺も気になってました！」

「…それ聞いて、なんかあんたら得すんの？」

コブラ「仮にもお前は九十九さんの妹ってことわかってるよな？
九十九さんが目覚めて、そんなこと言ったら…」

「…目覚めたら、の話じゃないの。」

ヤマト「…おまえっ！！！なに言ってんのかわかってんのか！？」

「…もう、嫌なんだよ。
確かにお兄ちゃんには目覚めて欲しい。
ていうか、目覚めてもらわないと困る。
でも、目覚めないお兄ちゃんのために、なんで私が人生棒に振らなきゃいけないの？
お兄ちゃんと広斗が敵だったとしても、
私が誰に恋しようが関係ないじゃん」

テッツ「正論、すね…」

ダン「じゃあ！いつからできてるん！？」

「あー、残念ながらそーいう関係じゃないんだなーこれが。」

ヤマト「はぁ！？」

「いや、あんたらの言い草がムカついたから話しただけ。
広斗とは付き合ってもないし。」

ナオミ「ま、おめーらが口出すようなことじゃねーってことだよ。」

コブラ「…はぁ……」

「は、なにそのため息。」

ヤマト「ま、なんか食おうぜ！！！」

ナオミ「お前はツケ払えハゲ！」

ヤマト「はぁ！？だからハゲはやめろって！！」

ダン「始まった夫婦喧嘩w」

いつの間にか店内は賑やかになって。

「…そろそろ帰るね。」

気付いたら夕方になっていた。

ナオミ「おお、気をつけてな。」

手をふって、店をでた。





「ムゲンと、雨宮兄弟…」

いつかヤマトたちが言っていたことを思い出す。

お兄ちゃんたちがムゲン、広斗と雅貴が雨宮兄弟、か。

そうだよね、喧嘩ぐらい、するよね…。

なんだかよくわからないような複雑な気持ちになって
スマホをつける。ぼーっと見つめていると
広斗のトークの通知が。

そこにかかれていた文面は…

『これから行ってもいいか？』

私は「いいよ」とだけ返して
またソファに突っ伏した。

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