5章 ページ7
「次の質問でィ。アンタ、海賊に攫われて来たっつーことだが…帰る当てはあんのか?」
「…住んでいた星に帰りたいところですけど、海賊連中がまた来るかもしれないと考えると現実的ではない、というのが本音ですね。ほとぼりが冷めるまで地球に留まって、路銀が貯まり次第戻ろうかと」
本当は、今すぐにでも星に帰りたい。
あそこにはまだ私と同じ翠狼族の仲間が居るし、同じ船には私だけだったが、もしかしたら同じような目に遭っている人も居るかもしれない。
ただでさえ翠狼族は戦闘兵器としてだったり、毛皮目的だったりで乱獲されているのに、これ以上仲間が減るのは嫌だ。
けれど一度捕まった身である私が戻ったところできっと、足手纏いにしかならない。
私はまだまだ子供で、大人の翠狼族に比べるとずっと弱いから。
仲間のためを思うなら、私はきっと帰らない方が良いんだろう。
「ふーん…ま、事情が事情だけに不法入国扱いはされねーだろうが…そう簡単に働き口見つかるかねェ」
「…まぁ最悪、働けなければ森の中にでも住んで迎えを待ちますよ。星の仲間に手紙の一つでも出せば、居場所はわかるでしょうし…一応狼ですから、野営なんてお手の物です」
できればそんな野性的な生活はしたくないが、そうなったらなったで仕方無い。
路銀を手に入れないことには、帰るための船にも乗ることはできないだろうし。
「…んじゃ、最後の質問でィ。アンタ…腕に自信は?」
「……はい?」
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影咲 遥(プロフ) - 夜空 星月さん» 星月様、初めまして!コメントを頂きありがとうございます。多分シャボン玉よりもグダる可能性大ですが、頑張って更新していきますね!応援ありがとうございました。 (2018年1月27日 22時) (レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 星月(プロフ) - 【シャボン玉に乗せた恋心】のときからファンです!こちらの作品も応援してます!頑張ってください!! (2018年1月27日 22時) (レス) id: 5d15086cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2018年1月27日 21時