40章 ページ43
暫くして、酔い潰れたのか寝入る人が多くなってきた。
普段なら潰れる前に部屋に戻るような隊士達まで、何故か今日はそのまま潰れて大広間で寝入っている。
土方さんが良い例だ。
普段土方さんは宴会でもあまり飲まないうちに自室へと撤退するのに、今日はコップを片手に持ったまま壁に背を預けて眠っている。
近藤さんなんて見事に全裸でいびきをかいて爆睡していた。
…せめて服はちゃんと着ていて欲しかった、見たくないモノが見えちゃってるから。
「すー…すー……」
私の横から聞こえてきた寝息。
どうやらマスターも潰れてしまったようで、ゴロリと畳に転がって寝入っていた。
よく見れば意識があるのは私だけらしい。
そんなに良いお酒だったんだろうか。
少し気になって、一口だけ貰ってみようかと樽から少量のお酒をコップに移して口に含む。
だが。
「んッ!?」
舌に酒が触れた途端、違和感を感じて口に含んだ酒を庭に吐き出した。
近くにあったお茶で数度口を濯ぎ、酒の残滓を取り除く。
「…これ…酒の中に、何か入ってる?」
何か、の正体ははっきりしないが、確実に良くないモノが入ってる。
「マスター…起きてマスター!」
声をかけ、体を揺すってみるも目を覚ます様子はない。
何度声をかけても、それは変わらなかった。
嫌な予感がしてマスターの首筋に触れてみる。
脈自体は落ち着いていて、人間が眠っている時のそれと変わらない。
「…睡眠薬、かな」
それなら彼らが爆睡していることにも説明がつく。
問題なのは、そんな物が仕込まれていた理由。
このお酒は幕府のお偉いさんから貰った物だと近藤さんが言っていた。
…もしそのお偉いさんとやらが真選組を疎ましく思っていたとしたら。
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影咲 遥(プロフ) - 夜空 星月さん» 星月様、初めまして！コメントを頂きありがとうございます。多分シャボン玉よりもグダる可能性大ですが、頑張って更新していきますね！応援ありがとうございました。 (2018年1月27日 22時) (
レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 星月(プロフ) - 【シャボン玉に乗せた恋心】のときからファンです！こちらの作品も応援してます！頑張ってください！！ (2018年1月27日 22時) (レス) id: 5d15086cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影咲 遥 | 作成日時：2018年1月27日 21時
