39章 ページ42
まぁ、確かに翠狼族の星での暮らしは色々と縛りが多かった。
地球に来るまではそれが当たり前だったから、何とも思っていなかったけれど…地球での生活は翠狼族のそれと違ってとても自由で。
この星での暮らしも悪くない、そう思うようになるのに然程時間はかからなかった。
故郷を離れるのは寂しいから、星に帰りたいという気持ちは変わっていない。
けれどもし自由になる時間が作れたら、また遊びに来たいなとも思う。
それくらいには、私は地球での暮らしを気に入っている。
「…そーかィ」
ポツリと呟いて、マスターは再び酒をあおる。
その声色が少し寂しげに聞こえたのは、私の気のせいだろうか。
「ったく、マスターってばお酒弱いんだから飲み過ぎないでよ?介抱すんの私なんだから」
「へーへー、わかってらァ」
「いやアンタ絶対わかってないよね。口ではわかったって言いながらがぶ飲みしてるからね」
どうやら明日の私の予定は、二日酔いでダウンしたマスターの介抱で決定らしい。
やれやれ、困ったマスターだ。
それから私はマスターに時々酌をしながら、家族の話をした。
弱い私に一生懸命戦い方を教えてくれた父上。
料理上手で鍛錬の後は必ず元気が出る美味しいご飯を作ってくれた母上。
素っ気無かったけど、弱かった私に付き合って一緒に鍛錬してくれた兄上。
みんなみんな、私の大好きな…大切な家族だった。
マスターは私の話に時々相槌を打つだけだったが、それでも最後までちゃんと聞いていてくれた。
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影咲 遥(プロフ) - 夜空 星月さん» 星月様、初めまして!コメントを頂きありがとうございます。多分シャボン玉よりもグダる可能性大ですが、頑張って更新していきますね!応援ありがとうございました。 (2018年1月27日 22時) (レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 星月(プロフ) - 【シャボン玉に乗せた恋心】のときからファンです!こちらの作品も応援してます!頑張ってください!! (2018年1月27日 22時) (レス) id: 5d15086cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2018年1月27日 21時