27章 ページ29
「…ったく、まぁ良い。てめー、そのこと他に知ってる奴は?」
「同じ翠狼族以外はいないと思うけど。他は誰にも教えてないし、
「なら、これからも誰にも話すな。俺以外の前でやんな。ただでさえ翠狼族ってだけで狙われんだ、そんな力まで知れたら何が来るかわかったモンじゃねェ」
「わかってるよ、これ以上面倒事増やしたくもないし」
これ以上翠狼族が狙われる理由を増やしたら、確実に私達は絶滅させられるだろう。
私だけが捕まるならまだ良い。
でも他の仲間に被害が及ぶなんて冗談じゃない。
それに今の私はマスターの飼い狼だ。
情報が知れ渡ればマスターにまで迷惑がかかる。
一応私を助けてくれた恩があるのだから、これ以上余計な迷惑はかけられない。
「なら良い。とりあえず俺ァ寝るから、さっさと化けな」
「はいはい、仰せのままに」
言われるがままに狼化し、マスターの傍に寝転がる。
するとマスターはいつも通り、すぐ私の体に顔を埋めた。
マスターに枕扱いされることにも、もうすっかり慣れてしまった。
これで良いのか私、と思わないわけではないが、余計な文句を垂れて無理難題を突き付けられても面倒だ。
枕に甘んじるだけで厄介事が回避できるのであれば、それに越したことはない。
「…今日はよくやった。てめーもちゃんと休んどけ、A」
『…それをこの状況でぬしが言うか、マスターよ…』
人を枕にしている時点で、休ませる気など無いではないか。
そうは思うものの、こうして名を呼ばれればそれも許す気になってしまうのは何故なのだろう。
幾ら考えてみても、答えは見つからない。
…普段の犬扱いとは異なるからだと、適当に理由を付けて自身を納得させ、私も眠りに就いた。
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影咲 遥(プロフ) - 夜空 星月さん» 星月様、初めまして!コメントを頂きありがとうございます。多分シャボン玉よりもグダる可能性大ですが、頑張って更新していきますね!応援ありがとうございました。 (2018年1月27日 22時) (レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 星月(プロフ) - 【シャボン玉に乗せた恋心】のときからファンです!こちらの作品も応援してます!頑張ってください!! (2018年1月27日 22時) (レス) id: 5d15086cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2018年1月27日 21時