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『…ゴメンね、総くん。私と出会わなければ、危ない目に遭わずに済んだのに…今回のことが片付いたら、もう会わないよ。そうしたらまた普通の生活に…』
Aさんの申し訳無さそうな顔を、これ以上見ていたくなくて。
俺はAさんの体を自分の腕の中に閉じ込めた。
『…総くん…?』
沖「んな悲しいこと言わねェでくだせェよ。アンタと出逢えたこと、俺ァ後悔してやせんぜ。生意気で友達なんざろくに居なくて、ずっと独りだった俺に…いつも優しくしてくれてたのは、傍に居てくれてたのはアンタでさァ。アンタが傍に居てくれたから、俺ァ毎日楽しく過ごしていられたんでィ。
なのに出逢わなきゃ良かったなんて、もう会わねェなんて言われちゃ悲しいじゃねェですか。Aさん、アンタと一緒に居てェって気持ちは…アンタのこと好きだって気持ちは今も昔も変わりやせん。アンタの傍に居て妖怪とやらに関わることになろうが、んなモン構いやしねェですよ俺ァ。寧ろ望むところでィ。だってアンタと同じ土俵に立てりゃあ…俺が、アンタのこと護ってやれるでしょう?」
俺の言いてェこたァ全部言った。
サラっと告白まがいのこと言っちまった気もするが、気にしねェ。
俺のこと巻き込んだと思って苦しんでるAさんを、もう見ていたくねェ。
Aさんが苦しまなくて済むんなら、俺ァ何だって言ってやらァ。
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影咲 遥(プロフ) - 愛音さん» 返信したコメが消えるという謎減少…申し訳ないので、もう一度お返ししますね。面白いと言ってくださってありがとうございます!これからも更新を頑張っていきますので、また読んでやってください。コメントありがとうございました! (2018年1月27日 20時) (レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2017年8月30日 1時