①【ONEPIECE】4人目の海軍大将は強い゜゜ (ページ7)

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五十六雫ページ7

Aside

貴「ここからは私が行く、下がれ」

海兵「はっ！！」

わたしは海兵たちから鎖を受け取り、

ポートガス・D・エースと2人で処刑台へ続く階段のある扉へと入っていく

先程からポートガス・D・エースは下を向いたまま…

何もしゃべらず、ただ重い足を動かしていた

ﾊﾞﾀﾝ…

扉が閉まり、目の前には先の見えない階段が現れる

貴「…………進め」

エース「…………」

私の言葉のままポートガス・D・エースはガチャり…ガチャりと鎖の音を立てながら、

一段一段を登っていく

エース「処刑時間を早めたのは…お前ぇ、なのか…」

突然口を開いた。

何を思っていたのか、

それをずっと聞きたかったのか

分からないが、
私が「そうだ」と応えると、

また何も言わずに階段を歩き始めた

どのくらい歩いただろう…

もう歩きなれたこの階段は私の最悪の記憶を蘇らせた

処刑された海賊たちの嘆き。

涙。

懺悔。

怒り。

あぁ──二度と思い出すことは無いと思っていたのに。
懐かしいな。

またわたしは死神になるんだ。

エース「なぁ…死ぬって怖ぇんだな」

貴「……………」

エース「やりてぇこと沢山あんだよ…」

貴「……………」

エース「俺は…親父にたくさんのことを教わった」

貴「……………」

エース「大事な仲間に出逢えた…」

貴「……………」

エース「もう…なにも答えてはくれねぇのか…」

貴「……………」

ポートガス・D・エースは力なく笑う

言葉にならない

この感情をどうしたらいいのか…私には分からない

エース「思うんだ、お前と出会えて良かったってよぉ」

そうなんだ

エース「俺まだお前に勝ったことねぇな」

そうだよね

エース「悔しすぎるよな」

そりゃそうだよね

エース「俺さ、お前のこと好きだ」

そっか

エース「お前が泣いてる顔も」

やめて

エース「お前の笑った顔も」

やめてってば

エース「大好きなんだ」

やめてよ

そんなの───

エース「ずっと笑っててくれよな」

そんなの──!

そんなのｯｯ!!

貴「笑えるわけないじゃん！！！！！！！」