そして、家族へ

11.翌日 ページ18

【下屋side】


まだ人もまばらな病棟へ上がる。

｢あ、下屋先生。おはようございます〜｣
｢おはようございまーす｣

すれ違うスタッフの顔と、この静けさから察するに
落ち着いていた夜だったのだろう。

ステーションに入り、自分の受け持ち患者のカルテを開く。

その中にAちゃんの名前を見つけ、
昨日のメールを思い出した。

“母子手帳貰って来ました”

そう書いてあった事に顔が綻ぶ。

｢はぁ〜…Aちゃんの子だもん、絶対可愛いだろうなあ｣

想像しただけで、目尻は下がり、口角は上がりっぱなしである。

しかも旦那さんはあの四宮先生だ。

美男美女から産まれて来るのだから、
可愛くないはずが無い。

｢可愛くないわけないじゃない〜｣

ニヤけた顔を隠すように机に突っ伏すと、頭上から
声をかけられる。

｢下屋、随分でかい独り言だな｣
｢ししし四宮せんせっ？！？！？！｣

今まさに想像していた人物の登場とだけあって
不自然に動揺してしまい、そんな私の不審な姿を
怪訝そうに彼は見つめていた。

｢お、おはようございまーす｣
｢…これ｣

朝の挨拶代わりに手渡される袋。
そして、その中には焼肉弁当。

｢…え？？｣

これの意図する事がわからず、ポカンとしてしまう。

｢俺も診るが…下屋、お前に任せるから。
主治医はお前だ。アイツのこと、頼む｣

それだけ言って、四宮先生は休憩室へと入っていった。

え、えーと？？アイツとは？

そこまで考えて、ハッとした。

ああ、Aちゃん四宮先生に言ったんだ！
まだ黙ってる、って言ってたけど四宮先生だし、
そりゃあ気がつくでしょう。

この焼肉弁当が彼なりの優しさである事に、嬉しくなる。

｢んも〜！頑張っちゃいますよ〜！｣

焼肉弁当片手に再び、カルテへ向かった。



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お、お久しぶりです、湊です…！

コウノドリ2期遂にスタートしましたねっっ
もうしのりんが初回から名台詞を残してくれてほんと色々悶えてます…！
｢手伝うんじゃ(ry｣

またボチボチ更新していきたいなあ、と思いますが
どうなるか…頑張ります！
そして2期スタートの影響かアクセス数が
凄い事になっております…ありがとうございます！！
亀更新ですが宜しくお願いします

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