舞賀家との暮らし方【ars】 (ページ13)

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8日目ページ13

引っ越しが案外早く終わって現在舞賀家のダイニングでお昼を食べてる。
荷物を部屋に持ってくのも案外早く終わった。荷物少なくてよかったと自分でもホッとしてる。今の時間は1時半くらい。

そしていざ舞賀家に来てみたら、今日舞賀家は次郎くんと五郎くんしか居ないらしい。

「今日他の3人はどうしたの？」
「ん？あ～課題終わってないんだよあいつら。」
「そうなの？終わってそうに見えるんだけどなあ…」
「あーしろは終わってたよ。今日は友達の映画の手伝い行ってる。」
「あ、まじ？じゃあいち兄とさぶだけか終わってねぇの。」
「それは私も想像出来る。」

今朝五郎くんが作っておいた3人分のお昼ご飯をもりもり食べる。
お昼ご飯はおいなりさんとお味噌汁とその他煮物。
すっごい和食…だからかな？優しい味がする。やっぱり美味しい…

「五郎くんのごはんおいし…」

はぁーと幸せのため息。

「え？そう？こんなん練習すれば誰でも作れるだろ。」
「ううん！なんて言うか…和食だからかなあ？優しい味がする。」

これが舞賀家の味か～…なんて噛み締めながら食べる。

「うん、五郎くんのご飯は美味しいよ。俺は世界一だと思ってる。」
「それは言い過ぎだろじろ兄。」

次郎くんのイケメンな一言。
五郎くんはトゲのある言葉とは相反して…嬉しそう…

「ツンデレ…」

ポツリと、また口を滑らせた。

「あ？…ああ！」
「アッ。」

私もやってしまった！と少しサーっと気が引けた。
このやり取り昨日もあった…よね？

「お前！昨日も俺の事ツンデレっつったろ！」
「あー！もー！その節はすみませんでした！！」

むしゃくしゃしたせいかめっちゃ大きな声で謝罪の言葉。

「え？Aちゃんにそんなこと言われたんだ～」

対する次郎くんはそんな私達を見てにこにこ。

「俺はツンデレなんかじゃないからな！」
「でも嬉しそうなのに言葉はトゲトゲしてるなんてツンデレのテンプレじゃん！」
「そ、そんなことしてねえ！」
「してる！ね？次郎くん！」

突然話を振られた次郎くんは目をぱちくり。

「ん～ごろちゃんはやっぱり可愛いよ。ツンデレっていうかツンギレな感じが。」
「ん～…確かにそれもありそう。」

あ、納得。

「はぁ？じろ兄まで…」

五郎くんは飽きれたように肩を落とした。

「私はそういう所、五郎くんの長所な気がする」
「…うるせえばか。」

ぷいっとそっぽを向いた。
ほら、やっぱり褒められると嬉しいんだ…ふふ。彼の知らない一面を見れた気がした。