犬系警部補。【降谷零】 (ページ13)

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「え、どういうことですか？」

「あぁ？…………試したんだ。Aを。
公安にはこういう系の仕事も多いからな。
ハニートラップとかな。」

「…………降谷さん、いくらなんでもヤバすぎです！
ほんとに心臓が死んじゃいますよ！」

「悪い悪い。今のうちに慣れさせようかと。」

慣れさせるって……慣れる前に死んじゃうんじゃ？
っていうか、公安警察ってそんな仕事もあるの！？

聞いてないよ。

「もうお前、公安に入ってから2年だろ？
もうそろそろポーカーフェイスとか、ハニトかとか習得させないとな。」

「しゅ、習得………それってほんとに必要なんですか？」

「当たり前だ。組織の時なんかは俺はずっとだからな。
もしかして、A＿＿＿＿」

「＿＿＿＿＿できない、とか言わないよな？」

うわ、今の降谷さんはいつもの公安モードだ。
すごい顔だよ。目がもうキメてるよ。

「い、言うわけないじゃないですか！
で、できますよ！あはは……」

“……まあいい”と納得していないような顔で小さく呟いた。

「なら、これからはその仕事は任せられるな。」

「え！？嘘で」「本当だ。」

降谷さんは食い気味に言葉を重ねた。

「……もうこんな時間だな。お前はさっさと帰れ。今度お礼しろよな。」

「えぇ！？ちょ、ちょっと！降谷さん！」

“はいはい、帰った帰った”
と言いながら降谷さんは私の背中を押して無理矢理玄関まで押し出した。

「じゃ、おやすみ。」

「え！？ちょっと！
お邪魔しました！ありがとうございました！すごく料理も美味しかったです！また行きます！ほんとにありがとうござ」

強引にドアを閉められた。
最後に降谷さんに感謝等を詰め込んでしまったが。

「……まあいっか！そういう仕事はまだ先でしょ！」

と、余裕ぶっているのも今のうちだ。