あいまい、バイバイ【及川徹】

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「とりあえずこれ使って」




そう言って手渡されたのはハンカチ

女子力高いな、なんて涙が出てるのに関係の無いことが思い浮かんできた


顔を見られたくから下を向いてるし

その人が誰なのかはまだ分からない





「.......あの
弁償しますんで鼻もかんで良いですか」


「え？うん、どうぞどうぞ」




ズピィィと間抜けな音が私たちの間に響いた
つかの間

隣で吹き出す声が聞こえた




「ブフッ.......ご、めん.............続けて」

「いやこの状況で続けられないですよ」





いつの間にか涙は止まっていて

私もさっきの一連のやり取りがおかしくなって笑が込み上げてきて


2人で少しの間爆笑していた




「いや、本当すみません何か」

「俺こそごめん泣いてるとこに、てアレ？及川の彼女さん？」

「え、あ」




何か知っている声.......と思ったらそうかこの人、徹と同じ部活の



「まっつんさん」

「本名は松川一静ね」



そう言ってイェーイと
松川君はブイサインをした

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