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ナイフが必要 ページ4

少女はぼうっと心ここに在らずの様子で何も無い空中を見つめていた。

「Hello my name is……」

ダンッッ!机が叩かれる。

「いい加減に巫山戯るのをやめろ!!お前がやったのは判ってるんだぞ!!!!!!
一体どうしてあれ程の人を殺した!!何故俺の娘を殺した!!」

嗚呼、ついこの間迄見ていた空ってあんなにも広かったんだ。

今じゃ見えるのは、身狭い窓から見える格子状に途切れた雲だけだ。あー恨めしい。

今の私の世界はこれで全て。惨めなもんだ。
だがな、やってないって言ったらやってない。私は絶対に其処だけは譲りたくない。

「このナイフがなによりの証拠だ!!!!お前の足元に落ちていた…!!
残念ながら、指紋は着いていないがな…。」

「――――――は?」

確かに血が着いた其のナイフは私の物だとも。だが今なんて言った?其れはつまり。

「其れってさ、確定の証拠が無い癖に私を裁こうって云う訳なンですか…?」

「何を云ってる。あの場で生きていた、しかも無傷だったのはお前だけ…。更にご丁寧に返り血まで浴びてるときた。

―――これで逆にお前が黒でないならなんだっていうんだ?」

そんなの証拠じゃない。この…嗚呼、嗚呼。

「糞っ、糞っ、糞っ。何だよ其れ…!!

……妬ましい、お前は外へ出れる癖に!濡れ衣をかぶされてもいないからそんな軽口が叩けるんだッ!!ああああ!」

そう憎しみを吐露した瞬間に周りの一切の動きがピタリと止まった。

「……?何だ、これ…動かない…?」

先迄饒舌に喋っていた警官の動きもピタリと止まっていた。
えも知れぬ不安感、何だこれは……。今日は訳が判らないことが起きすぎる……!!
いや、でも此れは好都合だ。今の内に外へ出て、無罪を証明する為の証拠を集めるんだ……!

そう頭でちょっとした計画を組み立てていると、ぼんやりと青白く光る数字が宙に浮かんでいるのに気づいた。何だこれ。不思議…。一歩歩くと、それの二十の表記が十九になった。

真逆、ともう一歩歩いてみる。表記の数字が減った。成程。歩数と関係してるのかねぇ。之は、この警官を、

―――殺す他無いか。

手に机に置かれたナイフを握る。……、なんだか妙にしっくり来る…。まるで、『一度使った』様な…。

有難う叔母さん。私、本当にナイフが必要になっちまったみたいだね。

✁ ✃ ✁ ✃ ✁ ✃ ✁ ✃
文ストキャラがここ迄出てないという悲劇…。頑張って出します。

やってやろうじゃねぇの→←第六の通り魔事件



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岡崎 流儀☆*。(プロフ) - うめぼしさん» え、うっちゃあああん!?真逆のご登場や…。あんがと!更新はぼちぼち頑張りやーす! (2018年11月15日 22時) (レス) id: f88ab442e8 (このIDを非表示/違反報告)
うめぼし(プロフ) - りゅうちゃんすげぇ…めっさおもろいよ!続き楽しみにしてるねー(^○^) (2018年11月15日 22時) (レス) id: 7172afc4c5 (このIDを非表示/違反報告)
岡崎 流儀☆*。(プロフ) - なめこもどきさん» コメントありがとうございます!好きだなんて言って頂けるとは…。とても嬉しい限りです!更新頑張ります! (2018年11月14日 23時) (レス) id: f88ab442e8 (このIDを非表示/違反報告)
なめこもどき - この作品私好きです!頑張ってください! (2018年11月14日 22時) (レス) id: 2f8ccb0650 (このIDを非表示/違反報告)
岡崎 流儀☆*。(プロフ) - まんじゅうねこさん» コメントありがとうございます!伸びるなんて嬉しい限りです!気合をいれて頑張らせて頂きます! (2018年11月9日 17時) (レス) id: f88ab442e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:岡崎 流儀 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yuzu/  
作成日時:2018年10月20日 15時

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