朝餉と悪魔のフォーク ページ7
起きてからステラ達と合同で朝ご飯。
私、クロエはステラの隣で食べていた。
朝ご飯は切り方のなってないシーザーサラダとチーズオニオンスープに浸されたパンだった。
サラダは切り方が駄目すぎて食べづらい事極まりない。
料理長の腕を疑いたい。どうしてここまで料理長をやって来れたのか。
チーズオニオンスープパンは大丈夫だった。最初はパンだけだったが、ステラがスープを作ってくれた。
「この間のお返しだ」ってちょっと言うだけ、それだけだった。
スープの隠し味は何だろう、味的に林檎の砂糖漬けかな。
スープに浮かんだチーズをすくうと、口に入れる。
流石グランシャリオ家(関係ない)。
そう言えば、グランシャリオと言えばそりゃ凄い名家だね。
下手すれば小さな一国の王より偉い。
星を操るその力は神のようと言われ言われここまで地位を高めて来た。
ここまで考えた時、朝餉はすでに食べ終えていた。
血反吐を吐く努力の賜物です。
ハイ素晴らしい。
「いやしかし、何でメイドなんてやってんの」
私は呼ばれて来た。
でもアンタは違うだろ。アンタは他に道があったろうに。
やるとしたらメイド長だろ。だがステラの立場はただのメイド。
立場が低すぎやしないか。ステラは、とても立場が低い。
「神がそれを望まれたのだから。私に知る価値は無い」
ステラは始終冷たい目のまま。クロエは赤い唇をニヤリと歪めた。
ステラはまだ知らない。
クロエに目をつけられたものは、地の果てまで追い回されて全てを根こそぎ知られるのだ。
ステラは完璧超人である。
そしてクロエにとって完璧超人とはケーキである。
他の人はキャンディやチョコレート。
どこがと言われるとクロエは決まって言うのだ
「だって甘〜いケーキには必ず甘く無いとこがあるんだもん」
そう、彼女は人の欠点や劣等感を感じる所を当てるのが大の得意。
それを見つけ、見つけた時に彼女は笑うのだ。
そうして付いた名前が
“悪魔のフォーク“
人を嘲笑うそれは、そうにしか見えないらしい。
どこかでーーがあくびをした
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作者名：蜂蜜流星群 | 作成日時：2020年8月1日 10時
