CALL〈3〉

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A「あと…っ。



やっぱり私、１ヶ月後くらいにニューヨーク行く…。」









A「歌手に、本気でなってくるね…っ」









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突然、剛典の匂いに包まれる

これ、落ち着くの…。大好きな匂い…









剛典「…いってらっしゃい。応援してるからね。」









最後の最後まで、私は剛典の言葉に助けられてばっかだ…。









A「うんっ…」









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剛典「…じゃあこれ…。ちっちゃいけど…。お守り。」









剛典が差し出したものを見ると









A「ペンギン…」








さっきの水族館で見た、可愛いペンギンのキーホルダーだ。









A「なんで…」







剛典「Aにプレゼントしたくて買った。

最後のプレゼントがこれでごめん…。」







そんなの…





A「そんなの…っ。いいっ。嬉しいよ…ありがとう…っっ」









剛典「…うん笑」









A「剛典のことは、忘れないよ…っ。


ずっと。」









剛典「俺も、忘れない。ずっと。」









A「ごめんなさい…。今まで…」




剛典「…もう謝らなくていいよ。楽しかったから。」


そう、微笑む









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剛典「じゃ、先に行きな。」









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剛典「…ほら。笑」









剛典の言葉に小さく頷いて、歩き出す









もう終わったよ…


本当の本当に…









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剛典、あなたにはたくさんの幸せと愛を貰いました。

私の心を、救ってくれました。









一度立ち止まり、後ろを振り返ってみる




A「…」



剛典は優しく微笑んでくれた









私はまた前を向き、二度と振り返らずに歩いていった









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A「ごめんね…、っ」









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やっぱり剛典は最後まで優しかった。









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