30ー中原中也の帽子紛失事件ー ページ3
中原「だぁぁぁあざぁぁぁあいぃぃぃい!!!!
俺の帽子を何処にやった!?」
太宰「…は?」
ガチャン
…とあからさまに力の入った置き方をしたあたり一気に機嫌が悪くなったのだろう
周りの構成員は退散し私たちは苦笑いといつもどうり引っ付いていた
太宰「…君の小ささが目について話を聞いていなかったよ…もう一回♪」
ブチィッと何かが切れる音と同時に
つかつかと太宰さんの元へ向かう中也さんそのままの勢いで胸ぐらをつかみ
中原「俺の!帽子を!返せ!!」
ぐらぐらと揺らす太宰さんは抵抗もせずに揺らされている
…なんか楽しそうである
太宰「私は〜♪知ら〜ない〜よ〜♪」
それを聞いた中也さんは無言かつ無表情で
胸ぐらを掴んでいた手を離すと
(うぎゃっと太宰さんが転がったのを無視して)
中原「…何か分かったら教えてくれ」
何時もと違い静かに帰って行く中也さん
太宰「中也」
さっきとは打って変わり静かな声で呼び止めると
廊下に響いていた足音が止まった
太宰「"あれ"を無くされるとこっちも困るのだけれど」
中原「…分かってるよ」
帽子に何かつけていたのかはたまた帽子が本当に本体だったのか分からないけれど
とりあえず大事なことには変わりないと
立ち上がって中也さんについて行こうとすると…
太宰「A、この書類仕分けろ」
ドサッと置かれる書類の束
紙一枚一枚は厚みは持っていない筈なのに明らかに十五センチはありそうな代物
…中也さんの帽子を探せないための嫌味なのかなと見上げると
…有無も云わせぬ氷より冷たい瞳が見下ろしていた
ひぃ…いくら推しでもこれは…
怖いけど格好いい((
雪枝「あはは…頑張ろうねAちゃん」
うん…急いで終わらせて手伝いに行ってみせる…!!
30分で終わった
太宰さんがソファーでお昼寝している間にこっそりと部屋から抜け出す
そして中也さんのいる部屋へ
半開きのドアは私が入って良い
と言うことなので遠慮なく中へはいる
『わんっ!』
中也さん!と言う意味でほえた瞬間
うつ伏せになっていた中也さんの顔があがる
そして私を見つけかすかに笑顔になり…目線が上に行き嫌そうな顔をして
またゴンッという効果音で机に突っ伏した
理由は分かっている…
太宰「仕事中にサボるなんて良いご身分だね…A」
太宰さんには云われたくない…!!
31ー中原中也の帽子紛失事件ー→←29ー中原中也の帽子紛失事件ー
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匿名 - 読んでてとても面白かったです！リクエストお願いしたいんですけど主人公が本部でエリス嬢とかくれんぼしてたら迷子になっちゃった話お願いします！ (2020年1月5日 14時) (
レス) id: 9d56b04fee (このIDを非表示/違反報告)
朱華麒月(プロフ) - 月下さん» ありがとうございます！何度も読み返すほど…!!嬉しいです！もっとがんばります！ (2019年3月19日 16時) (レス) id: 3981601561 (このIDを非表示/違反報告)
月下 - とても良かったです！！何回も読み返しています！お気に入りです！更新頑張って下さい！応援してます！！ (2019年2月27日 12時) (レス) id: db6928ce9a (このIDを非表示/違反報告)
朱華麒月(プロフ) - みかげさん» 返事がとてつもなく遅れて申し訳有りません…!!ありがとうございます！そう言っていただけるだけで書きがいがあります！ありがとうございます！ (2018年11月11日 16時) (レス) id: 3981601561 (このIDを非表示/違反報告)
みかげ - 続編おめでとうございます！続き楽しみに待ってます! (2018年10月26日 17時) (レス) id: 9a6b1a518e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼宮風香 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年10月16日 20時
