私の居場所はあるの?〜fourth〜

メリオダスの危機 ページ40

とりあえず
　物陰にでも隠れてればいいのか
　急降下して王都から
　少しはずれたところに降りる

『《コピー》バン』

　バンは《コピー》をしても
　髪の色も目の色も
　バレにくいから重宝している
　これでマーリンを待つだけだ
　ちょうどよく見つけた空き家に隠れる
　メリオダスの偽物を背中におぶって
　扉を見張る
　ひたすら長い時間待ったが
　マーリンは来ない
　目立つようにしてここに隠れたのに…
　リズ姉の方へ行ったはずはない
　何故かというとリズ姉に内緒で
　監視カメラを付けたから
　こっち側から見られるけれど
　特に異常もなく遊んでいる
　そっと入り口を出てみる
　特に異常はない…
　突然上で気配がした
　とっさに後ろにはねてメリオダス
　(偽物)を隠す

ﾏｰ「ふぅ…見つけるのに手間取ったぞ?」

　そういうものの
　苦労の後が見受けられない
　まあそれでも
　近づいてくれるのは好都合だ

『《フィジカル・ハント》!!』

　対象をマーリンに合わせ
　魔力を吸い取る

ﾏｰ「ほう…でも甘いな
　《アブソリュート・キャンセル》!!」

　行動をキャンセルしてそのままよける
　逃げられなくなっては大変だからだ

『《コピー》キング!!』

　飛び上がって王都の反対側へ逃げる
　もちろん
　後ろのメリオダスに気を付けながら
　不思議だったのは
　マーリンが追いかけてこなかったことだ
　何か策でもあるのか…?
　そう思いながらも
　ちらりと城を見た瞬間
　私は血の気が引いた
　メリオダスが
　ベランダから飛び降りようとしてる!?
　リズ姉が慌てて止めている
　私は急いでメリオダスをすくいとった

『何やってるの!!』

　そう言ってもメリオダスは無視をして
　私の背中におぶわれていた人形を
　ペしペし…いや
　バシバシと叩きはじめた
　表情も上手く見えない
　とりあえずベランダに降りると
　リズ姉が泣きそうになりながら言った

ｴﾘ「メリオダス様が
　あの後すぐに不機嫌になって
　窓の外にAを見た瞬間
　ベランダに飛び出したんです」

　…刷り込みか!?
　最初に私を見ちゃったから
　親だと思ったのか?
　など考えるが
　地味に嬉しかったりしたが
　今はそれどころじゃない

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