私の居場所はあるの? 〜second〜

第16話／始まりの詩 ページ9

バンが酔いつぶれ
　そろそろおひらきかという時間

ｴﾘ「フフ こんなに楽しかったのは
　久しぶりです･･･ずっとこの瞬間が
　続けばいいのに･･･」

　りず姉が私の寝ているベットに腰掛
　けながらつぶやいた

ｴﾘ「だからこそ･･･今回改めて聖騎士の
　恐ろしさを思い知りました
　そして聖騎士と対抗しうるのは
　〈七つの大罪〉[あなたたち]
　しかいない･･･と」

　ディアンヌさんは少し考えてから

ﾃﾞｨ「王女さん
　ボクは人間や･･･人間の国の事情は知
　らないし 正直あんまり興味もない
　でも･･･」

ｴﾘ「『でも?』」

ﾃﾞｨ「キミたちのためなら戦ってもいい
　と思った 今日のキミたちがあんま
　りカッコ良かったから」

ｴﾘ「わ･･･私は何も･･･!」

　そう言って勢いよく立ち上がる

『私も･･･何にもしてないよ』

ﾃﾞｨ「キミは 自分が力がないって
　言ってたけど･･･ちゃんとあるよ
　ボクや団長の心を動かす力が･･･さ
　キャメリアちゃんも、団長がキミの
　ことを大切にしているのが証拠」

　そう言って微笑みかけてくれた

ﾃﾞｨ「ねぇ王女さんとキャメリアちゃん」

ｴﾘ「『･･･はい?』」

ﾃﾞｨ「“エリザベス”と“キャメリア”
　･･･って呼んでいい?」

ｴﾘ「『はいっ!!』」

　私もりず姉も笑って頷いた

ﾃﾞｨ「じゃあさ ボクのことも様づけ
　しなくていいからねっ」

ｴﾘ「え･･･そ･･･それはちょっと･･･
　だって･･･」

ﾃﾞｨ「いいから!」

ｴﾘ「は･･･はい･･･!」

ﾃﾞｨ「あと、キャメリアも･･･
　ボクのこと･･･お姉ちゃんって
　読んでもらって･･･いい?」

　そう、髪をフニフニしながら聞いてきた

『もちろん!えと･･･ディア姉?』

　そう私が言うとものすごくキラキラ
　した目で頷かれた

ﾃﾞｨ「わーい!小さな妹ができたみたい!」

ｾﾈｯﾄ「父さん空を･･･!!」

ﾀﾞﾅ「こ･･･これはまるでブリタニアの
　古い詩の1節の･･･」
　

　一天を流星が
　十字に切り裂く時
　ブリタニアを至大の脅威が見舞う
　それは古より定められし試練にして
　光の導き手と
　黒き血脈の
　聖戦の始まりの兆しとならん
　

『私は･･･
　ここにいて良いのかな?』

　私の呟きは誰も聞くことなく
　夜空に消えていった

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