私の居場所はあるの? 〜second〜

第27話／無情の雨 ページ38

その後は、王国の現状を話し合った
　りず姉はやはり･･･国王が心配のようだった
　そして今は、りず姉と寝る準備をしていたが
　りず姉はしきりに耳飾りを気にしていた

　コンコン

ﾒﾘ「入るぞー」

　そう言って入って来たマスター

ﾒﾘ「いい?」

　いい?って･･･もう入っているじゃん
　と思いため息をついたが
　首は振らなかった
　私はりず姉の右隣に座り、
　マスターは左隣に座った

ｴﾘ「･･･このイヤリングは私の15の
　誕生日にマーガレット姉様がくれた
　ものなんです
　とても穏やかで･･･優しくて･･･
　私の憧れの人」

　そう言っている声は少し震えていた

ｴﾘ「第2王女の＿＿ベロニカ姉様は
　おてんばで男勝りに剣を振り回して
　は父上に叱られていました
　それによくギルサンダーと一緒に
　私と遊んでくれたんです」

　そしてつぶやくように

ｴﾘ「あのころは楽しかったな･･･」

　するとマスターが

ﾒﾘ「心配すんな!お前の姉さんも親父さんも
　みんなきっと無事だしきっと助け出す」

　そしてマスターはこっちを向いて

ﾒﾘ「そのためにもオレたちは一緒に旅
　してるんだぜ」

ｴﾘ「メリオダス様･･･」

　りず姉がどこかホッとした顔になった
　それを見て、マスターも笑顔になる
　そしていきなり

ﾒﾘ「そういえばキャメリアのそのネックレスは
　大切な物なのか?」

　そう言ってマスターは私の胸元を指差した

ｴﾘ「え?ネックレス?」

　りず姉が振り向いたので私は
　チェーンを引っ張って
　ネックレスを取り出した
　そしてネジを巻き、蓋を開ける

　〜♪

　音楽が流れ出した
　曲は“ Ｓeason”
　私の1番好きな曲、
　〈七つの大罪〉のエンディング

『･･･これは、大切な人に貰ったの』
　
　私は、あの楽しかった･･･うれしかった
　思い出を思い出した

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