夜の使者【鬼滅の刃】

拾陸 ページ20

｢ｯ、お前さっきからなんなんだ、何故気配もなく攻撃ができる！！！｣


｢それは貴方がのろまなだけでしょう？｣






再び鬼は攻撃を食らった。


おかしい、おかしい、いくらなんでも気配が無さすぎる。気が付いたら後ろに居る、何度も何度も背中を取られる。






｢ｯ、血鬼術 “黒鞭”!｣


｢！｣






Aは素早く距離を開ける。鬼の手から出た黒いひも状のものが彼女を捕らえようとしたが失敗。


舌打ちをうちながら彼女を諦めた鬼は木に向かって巻き付ける。まさか....と思ったら鬼は木を引っ張り持ち上げる。






｢それが貴方の血鬼術？力持ちなんですねえ｣


｢その余裕も今うちだ！！｣






実際、Aは少々焦っていた。詠から鬼についてのことは多く聞いていたが血鬼術を実際に見るのは初めてなのだ。


人を多く食べた鬼には異能が発現しさらに脅威となる。人間では成しえない能力は油断したら命取りだ。


この焦りを鬼に悟られてはいけない、常に冷静に、こちら側が有利であると思わせろ。






｢避けれるものなら避けてみろ、よｯ!｣






2本の木をAに向かって投げてきた。


ここで避けたら鬼は逃げてしまうだろう。だからと言って木をどうにか相殺してもその間に鬼が彼女を切るであろう。ならばどうするか。答えは簡単だ、両方すればいい。






｢＿＿宵の呼吸 参の型 “水鏡”｣






投げつけられた木は木っ端微塵に砕かれる。一瞬で、だ。


鬼はこれを好機に彼女の首を掻っ切ろうと突進しくる。しかし彼女は一歩も動かずに刀を構えた。






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《大正コソコソ噂話》

Aは完璧なポーカーフェイスです。元々表情筋が硬いのもありますが腹の中を晒すことは中々ありません。

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