プロローグ ページ1
｢はあ、はあ....!!!!｣
1人の女性が満月の光が差す森の中をかけていた。
桃色の着物は所々切れていてボロボロだ。必死に走って、逃げて、足が縺れても後ろを振り向かずにひたすら足を動かす。まるで何かから逃げているように。
｢なによ、なによなによ！！！あんなのが居るなんて知らないわ！！！！｣
ただし、その顔は焦っているのではない。思い通りにいかなくて気に食わないとでも言っているようだ。口元についた紅い液体にさしずめ人間とは思えない脚力、白目が紅く染まり筋の見える爪が伸びた手。この女性は人間などではないのだから。
｢くそ、くそくそクソ！人間は私達の下等生物のはずなのに、こっちが追い詰められた....!｣
すると女性は足の動きがとまった。疲れたのではない、不自然に力が入らなくなったのだ。女性は必死に這いつくばって逃げようとする。
はやく、はやく逃げなくては、そうしないとあいつがくる、と。
｢おやおや、思ったより早かったですね。貴方が散々馬鹿にした“到底首の切れない技”で瀕死になってるのですから面白いでしょう？｣
後ろから少女がニコリと笑いながら歩いてきた。上下黒い袴にまるで夜を着ているかのような羽織り、月明かりに照らされる艶のある髪に金の目。その瞳はまるであの空の満月のように美しい。
｢お願い！殺さないで！私達だって、生きるためなのよ....!!｣
女性は泣きながら彼女に訴える。頼む、殺さないで、もうこんなことしないから、と。しかし彼女は表情も変えずに見ている。彼女は知っている、戯れ言だと、また人を喰うことを。何度も見てきたのだから今更弁明の余地などありはしない。
｢おかしなことを言う人ですね。貴方が楽しそうに人間を追い詰め苛め、美味しそうに喰っていたのを私はしっかりと見ましたよ？きっと貴方はまた人を喰う｣
彼女は女性の首に刀を当てる。女性はもはや指先すら1mmも動かせないのだから抗うことなどできない。
彼女が毒を使って戦うなど久しぶりである。本当なら目を瞑ってでも首を簡単にとれる筈なのに。普段何人に対しても穏やかで優しい彼女だが人をいたぶっていたのが相当癇に障ったらしい。
+・+・+・+・+
申し訳ないです....プロローグそうそう文字数が....話を長くするのは悪い癖です
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Lotus(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです^^* ご期待に応えられるように精進してまいりますのでよろしくお願いします！ (2019年11月17日 20時) (
レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - とっても素敵な作品ですね！！応援しています！！更新頑張ってください！！ (2019年11月17日 19時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
Lotus(プロフ) - すﾝずさん» わあー！ありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです(*´`*) これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2019年11月9日 17時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)
すﾝず - とても面白いです！！更新頑張って下さい！応援しています！ (2019年11月8日 20時) (レス) id: 6823c0d55a (このIDを非表示/違反報告)
Lotus(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます....!!!!急に消えたのに探していただいて有難いです！！！期待に応えられるよう精進してまいりますのでよろしくお願いします！ (2019年10月27日 22時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lotus | 作成日時：2019年10月23日 20時
