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朝目覚めれば畳の上に雑魚寝状態で。

一言で言えばぐちゃぐちゃ。

ただ私と瞳のことは、誰かが布団の中にきちんと寝かせてくれていた。

そして起きて早々、私達は変装。

そんな修学旅行最終日。

今日の予定は朝10時からお昼の1時まで国際通りで自由行動。

それを終えると、空港に向かって帰路につく。

朝食を全員で済ませて、バスに乗り込む。

数十分走れば、目的地へと到着した。


「3時間後にここに集合だぞ!飛行機の時間もあるから遅れるなよ!」


学年主任の言葉を受け流しつつ、生徒達は早くも行きたい場所へと散り散りになっていく。

私達7人も、ゆっくりと足を進め出した。


「お土産屋さんばっかりだねー」

「そうね。でもお店はたくさんあるけど、売ってるモノはほとんど同じみたい」

「姐さん、コレどう思う〜?」

『ん、可愛い。花音に?』

「そ〜そ〜」


秋山の手にあるのは、小さなハイビスカスの花がついた髪ゴム。

というか、絶対似合う。

そう告げれば、彼はソレを買うことに決めたようだった。


『七音には何買うの?』

「あ〜、確か家の鍵につけるキーホルダーかなんかが欲しいっつってたな〜」

「キーホルダーかぁ・・・。コレとか?」


隣で話を聞いていた瞳が持ってきた物は。


「おい貧乳、今度はなんでソレなのか説明してみろ」

「え?だって大きいからなくさないでしょ?」

「だからってなんだよ。そのバカデカイ緑の物体は」

「緑の物体って何よ、ゴーヤでしょ?」


手のひらに収まりきらないくらい大きなゴーヤのキーホルダー。

確かに大きいからなくさないだろうけど・・・。


「瞳ちゃん、七音はもうすぐ中学生になるんだよ?」


自信満々の私に向かって、困惑気味な岬が控え目に口を開く。瞳ともゴーヤとも目を合わせようとしない。


「え?知ってるわよ。4月で中学生でしょ?」

「中学生男子からしたら、あんまり大きすぎるキーホルダーは恥ずかしいと思うな」


岬の言葉に全員で頷く。

なんとしても、そのお土産を諦めさせなければ七音が可哀想だ。

絶対他にもいいものある。


『暁はどれがいいと思う?』


試しに暁に聞いてみれば。


「コレ」


棒状のシルバーの飾りがついた、とてもシンプルなものを選んだ。

・・・さすが暁。

ゴーヤより圧倒的にいい。


「あー、僕もそれがいいと思うよー」

『えぇ、それにしましょう』

「じゃあ、それで決定な〜」

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作者名:聖夜 | 作成日時:2022年8月27日 0時

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