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〈聖夜side〉
どうやら怒らせて一番怖いのは岬らしい。
あの3人がへこへこと謝ってる。
普段怒らない人を怒らせちゃダメだと、この時静かに私と瞳は悟った。
岬の笑顔が黒いものから普段の柔らかいものへと戻ったのを確認して、私は口を開いた。
『で？』
ふいっと彼の瞳が私に向いて、思わず背筋が伸びる。
そんな私を和ませるためか、彼はふわりと笑って言った。
「聖夜ちゃん、あれから教室行ってないでしょ？ちゃんと手は回しといたから、明日から普通に教室に行って大丈夫だよ」
確かに、教室にはあれから一度も行ってない。
･･･というか、そもそも退学してるのに生徒会室に言ってること自体がおかしい。
あそこは治外法権だと考えて無理やり納得したけれど。
それに、絶縁宣言をしてしまったスミレとタクにどんな顔して会えばいいのかわからない。
これでも気にしているのだ。
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。試しに明日、教室に行ってみて」
『･･･退学してるのに教室に行くのはダメでしょう』
「あぁ、退学届なら理事長が判子押さなかったから受理されてないことになってるよ」
『あぁ･･･そう』
あの理事長なら、そうする･･･か。
「心配しなくても大丈夫だよー聖夜ちゃん。僕も瞳ちゃんもいるんだしさー」
にこにこ笑う吉良の言葉に、少しだけ気持ちがゆるんだ。
そして次の日。
教室のドアの前。
さすがに開けるのに躊躇してドアの前で立っていると。
「おら、さっさと入れ」
『ちょ、自分でーー』
言い終わる前に、ガラッと開かれた扉。
そこに突っ込まれる私。
気づいたときには教室中の視線がこちらに向けられていた。
「王女、様」
しんと静まっていた室内に、タクの声がやけに響いた。
どう返事していいか分からず、また室内が静寂に包まれようとした、そのとき。
「ちょっと聖夜！！」
急にその雰囲気を壊したのは、他でもなくスミレだった。
彼女は私やタクのような躊躇いもなく、ずんずんと近づいてきて。掴みかかりそうな勢いのまま一言。
「どうして言ってくんないのー！？ビックリしたじゃん！」
『･･････は？』
ビックリ、しているのは間違いなく私だ。
状況が理解できなくて、思わず間の抜けた声が出てしまった。そんな私の様子に気づくワケもない彼女は、なぜか笑顔で喋り続ける。
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聖夜(プロフ) - 天宮さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年5月20日 23時) (
レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
天宮(プロフ) - この小説とても面白いです！これからも頑張ってください！！ (2019年5月20日 20時) (レス) id: 9819c94959 (このIDを非表示/違反報告)
聖夜(プロフ) - ちゅんさん» お待たせしましたー！ありがとうございます頑張ります！ (2019年3月31日 9時) (レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 待ってましたー！！これからも更新頑張ってください！！楽しみにしてます！ (2019年3月31日 1時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
聖夜(プロフ) - ラビットさん» お待たせしました！ありがとうございます頑張ります！！ (2019年3月31日 0時) (レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：聖夜 | 作成日時：2018年8月14日 20時
