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理事長に向かい合うように膝を折り、床に両の手をつく。
頭を深く下げたとき、気配を感じ取ったのか理事長が声を上げた。
「何をしておる天宮嬢！」
『謝罪、です。今回の一件で、謝らねばならないことがたくさんあります』
「な、」
『莉鏡家の件では、ご子息をとても危うい状況に追いやってしまったのだと思います。組の長を警察に逮捕させるなんて、容易ではなかったはず。それをわかっていながら、彼に情報等を渡したのは私です。暁･･･彼は私だってことは知らないですけど』
一歩間違えば、自分の身が危うくなるような、危険な橋を渡らせたのは私。
『大切な跡取りを、危険な目に遭わせて申し訳ありませんでした』
「そのような、」
『次に』
脳裏に浮かんだのは私のことを友達だと言ってくれた2人の姿。
『校内を不用意に波立たせることをして、申し訳ありませんでした』
曖昧な情報しか与えられず、微妙にバランスが崩れたままの生徒達。どの情報が本当で、どこからが嘘なのか。
信じていいのは、誰なのか。
そう考えれば、美鷹の生徒全員が、被害者だ。
『そして、なんの非もない理事長に頭を下げさせ、勝手に秘密裏に動いて、申し訳ありませんでした』
この人は私達を気にかけ、色んなモノを与えてくれていた。
勝手にいろいろ調べていた時にわかったこと。
『理事長のおかげで、今瞳は笑って過ごせています。私一人の力では、瞳を守ることは出来ても、笑わせることは出来なかった』
"美鷹"に転校できなければ、この人が私達を受け入れてくれなければ。
『ありがとうございます』
「･･････天宮嬢、わしは、」
続くはずだった言葉は、ノックの音と「失礼いたします」という声に掻き消された。
カチャリとドアが開いて、部屋に入って来た人物。
「ちょ、はぁ！？はぁぁぁぁ！？何をなさってるんですか！！」
大絶叫の主は他でもなく榊さんで。
「見てわからぬか。土下座じゃ」
「はぁ！？じゃあ天宮さんは！？」
『土下座以外の何に見えるんですか』
「はぁ！？何してるんですか！？この状況おかしいでしょう！」
先ほどと違って和服を着ている榊さん。
黙っていたらとても渋くてカッコイイのに。
惜しげもなく幼さを曝している彼からは、哀しいかな渋さは全く感じられない。
「いいから立ってください！昼食の準備ができましたから！」
「相も変わらず忙しい男よの」
「椿様！！」
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聖夜(プロフ) - 天宮さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年5月20日 23時) (
レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
天宮(プロフ) - この小説とても面白いです！これからも頑張ってください！！ (2019年5月20日 20時) (レス) id: 9819c94959 (このIDを非表示/違反報告)
聖夜(プロフ) - ちゅんさん» お待たせしましたー！ありがとうございます頑張ります！ (2019年3月31日 9時) (レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 待ってましたー！！これからも更新頑張ってください！！楽しみにしてます！ (2019年3月31日 1時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
聖夜(プロフ) - ラビットさん» お待たせしました！ありがとうございます頑張ります！！ (2019年3月31日 0時) (レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：聖夜 | 作成日時：2018年8月14日 20時
