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〈聖夜side〉
風の入らない、暖かい室内から外を眺める。
外ではバカトリオがひたすら雪遊びをしている。
だが、雪遊び開始から一向に進み具合が変わらない。
強いて言うなら、雪玉が少し大きくなった程度。
「おーい陽平！ちょっとここ押さえてくんねー！？」
「瞳ちゃんも雪集めるの手伝ってよー」
寒さで頬を染めた藤城と吉良が、外で眺めていた岬と瞳を呼ぶ。
･･･かわいそうに。
数十秒後、2人は白の中へと身を投げた。
その瞬間から身体中に降り積もる雪。
この天気の中、外で遊ぶなんてきっとどうかしてるんだと思う。
『･･･てゆうか、結局何作ってるのかしら』
雪玉から一歩も進化してない。
才能ないって気づけばいいのに。
『･･･喉、かわいた』
暖かい部屋から意を決して廊下に出る。
『･･･寒･･･』
この寒さの中で遊んでるのはほんとに頭おかしい。
自動販売機の前に行き、とりあえず、何か温かい飲み物を･･･と。
「久しぶりだな、天宮」
久しぶりに聞く声に振り返れば。
そこにいたのは雪のように真っ白な白衣を見に纏った皐月先生だった。
『･･･何の用ですか』
「あん？ホットイチゴオレ買いに来た」
『･･････』
「なんだよその目は」
『糖尿になればいいのに』
「不吉な呪いの言葉を吐くんじゃねぇよ」
【呪いの言葉】って･･･。
そのままの食生活続けてたら嫌でもなるでしょ。
「･･･で？」
まるで会話の続きのように自然な流れで聞かれるけれど。
『【で？】ってなんですか』
「どうなんだよ」
『だから、何がですか』
せめて主語と述語を使って欲しい。
訝しげに眉根を寄せれば、それを見た彼も眉根を寄せる。
どうして私の方が"会話の通じない人"みたいな目で見られなきゃならないんだろうか。
「だから、アイツらに話してみてどうだったんだ？」
そこでようやく彼の質問を理解する。
思わず『あぁ』と声を漏らしてしまった。
『【どう】って、聞かれても･･･』
視線を先生から雪玉で遊んでいる彼らに移す。
なんだかんだ、あの2人も楽しそうに作業に加わっていた。
『話したのは瞳だけですよ』
淡々と。感情を気取られないように。
『･･･優しい、んだと思います。みんな』
毎日毎日、傍にいてくれる。
瞳の不安を取り除こうとして、"一緒だ"と、言い聞かせるように。
私なんてほとんど何も言っていないのに。
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聖夜(プロフ) - 天宮さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年5月20日 23時) (
レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
天宮(プロフ) - この小説とても面白いです！これからも頑張ってください！！ (2019年5月20日 20時) (レス) id: 9819c94959 (このIDを非表示/違反報告)
聖夜(プロフ) - ちゅんさん» お待たせしましたー！ありがとうございます頑張ります！ (2019年3月31日 9時) (レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 待ってましたー！！これからも更新頑張ってください！！楽しみにしてます！ (2019年3月31日 1時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
聖夜(プロフ) - ラビットさん» お待たせしました！ありがとうございます頑張ります！！ (2019年3月31日 0時) (レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：聖夜 | 作成日時：2018年8月14日 20時
