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そうこうしている間に秋山は野菜だのなんだのの下準備を終えたようで、ガスコンロ片手にリビングへと戻ってきた。
テーブルのど真ん中に、どんっと設置されるコンロとすき焼き鍋。
そして。
「奏、コレ何？」
「何って、普通に割り下だけど〜？」
『秋山、割り下のすき焼き作れるの？』
「普通に作れるけど〜？」
「お前ら、すき焼きの作り方も知らねーのかよ」
立ったまま私達を見下ろし･･･いや、むしろ見下したように口角を上げて絡んでくる藤城。
知識じゃ私達に勝てないからか、ものすごく偉そうだ。
『藤城、関西は割り下使わないのよ』
「はー？じゃあどうやって味付けんだよ」
『砂糖と醤油とお酒』
「マジでか！？味濃いだろ！？」
驚愕したように見開かれる彼の目。
『私は好きだけど･･･。瞳は？』
「私もそれで美味しいと思ってた･･･」
「なら今日は関西の味付けにするか〜？」
秋山が気を使って優しく聞いてくれる。
『や、ずっと関東のすき焼き食べてみたかったの。作り方教えて』
「ん、オッケ」
そう言って一度頷いて、すき焼き鍋に油をなじませ始める秋山。
当たり前のように手際がいいその工程をじっと見つめる。
そしてやっぱり関西のすき焼きとは作り方も違って。
「お肉は最初に焼かないのね」
『最初っから煮込んじゃうのね』
何気ない会話だったというのに。
「え！？焼くって何ー！？これすき焼きだよー！？」
「興味深いね。すき焼きって言ったらお肉は煮込むイメージだけど」
「てかそんな変わったことばっか言われたら関西のすき焼き食ってみたくなるよなー」
まさかの食いつきを見せられて逆にこちらがビックリだ。
しかも驚きを口には出さなかったけれど、暁まで珍しくぱちくりと目を見開いている。
そんなに驚く発言だったんだろうか。
「じゃあ、」
いち早くその驚きから立ち直った岬が、ふわりと微笑んで。
「今度2人に関西のすき焼き作ってもらおうかな」
落ち着いた声でそんなことを言う。
「あー、それいいねー」
「俺も知ってるだけで関西のは食ったことないしね〜」
「じゃー決定な」
『了解』
外ではまた雪がちらついているけれど、この部屋の中はとても暖かい。
「ちゃんと食えるモン作れよー？」
「･･･とりあえず綾には作らない」
「はぁん！？ざけんなテメーこのヤロウ」
私もこの半年で、随分この場所に慣れてしまったらしい。
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聖夜(プロフ) - 天宮さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年5月20日 23時) (
レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
天宮(プロフ) - この小説とても面白いです！これからも頑張ってください！！ (2019年5月20日 20時) (レス) id: 9819c94959 (このIDを非表示/違反報告)
聖夜(プロフ) - ちゅんさん» お待たせしましたー！ありがとうございます頑張ります！ (2019年3月31日 9時) (レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 待ってましたー！！これからも更新頑張ってください！！楽しみにしてます！ (2019年3月31日 1時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
聖夜(プロフ) - ラビットさん» お待たせしました！ありがとうございます頑張ります！！ (2019年3月31日 0時) (レス) id: 8b1588b2b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：聖夜 | 作成日時：2018年8月14日 20時
