猫かぶり王子と私［stm］

39話 ページ44

Aside

な「やっぱり人多いねー」

紫音くんが近くにあったトレイを持った。

な「Aさん、ここはバイキングになってて、

自分で好きな物取るんだよ。あっでもお金は取った

ものによって違うから気をつけるんだよ！」

紫音くんがエビチリらしきものをとりながら説明して

くれた。

お金を気にしながらとか安いものしか取れないじゃん

1番安いって言っても…

オムレツ1品 900円

ありえないよ〜

900円もあればコンビニでお弁当買えるよ！

でも仕方ない…私はオムレツに手を伸ばした。

”バシッ”

『！？』

里見が私の手を握っていた。

『なにすんの！！』

さ「こんな安っぽいのじゃなくて…あちらのオムレ

ツはいかがですか？」

里見が指さしたのは…高級海老入りオムレツ5000円

『い…嫌味でも言ってるんですかあんた…』

さ「僕が払いますから。お金は気にせず、お好きなも

のを取ってくださいね」

里見は少し屈んで、私の耳元に口を近づけた。

さ「安っぽいもの選んで黄金クラスに恥かかせんなよ」

『…なっ！？』

それだけいうと、里見は満足そうに«世界の西洋料理»

コーナーへと行ってしまった。

里見は完全に私をバカにしてる！！

あの猫かぶりめ！

こうなったら…思いっきり高いの選んで、里見を困ら

してやる！

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