眠り姫と。【Fukase・Nakajin】

謎の自信。【Fukase side】 ページ9

Aが眠りについてから約5分。



教科書すら机に出していない俺も眠くなってきた。




この学校は校則が緩いというのか、寝ていても怒られない。


ただテストが良ければ進級出来る。


だったら授業受けなくてよくね？(笑)



俺は机に突っ伏し眠りについた。




*







「おーい、ふかせー？もうお昼休みー！」



「んー…？」



眠りについてから昼休みまでずっと寝ていたらしい。


俺は軽く伸びをして頭を掻いた。



「お昼ご飯、真一君と慧も一緒に食べようよ!」


「そうだよ！あ、私なかじん呼んでくる！きっと購買だから！」


突然お昼に誘われた。


すっごく嬉しいし、一緒に食べたいけど…


「弁当持ってきてない…(笑)」


そう。朝弁当を作る暇あるなら寝ていたいという主義。


そして財布は家に置いてきた。


終わったー。


「そうだったの？うーん…じゃあこれ、半分食べていいよ！」

そう言って差し出してきたのは



手作りと思われるサンドイッチ。

凄く美味しそう。


「え、でもAがお腹空いちゃうじゃん！」


「大丈夫！私いっつも作りすぎて余っちゃうことがあるの(笑)

今日も量多く作って来ちゃったし…食べてくれたらすっごくありがたい！」


「あ、ありがとう！じゃあ、遠慮なく頂く！(笑)」


俺はまた彼女の笑顔で死にそうになりながらお礼を言った。



そして、なかじんより距離が縮まったことに謎の自信が湧いてきた。

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