眠り姫と。【Fukase・Nakajin】

眠れない夜。【Fukase side】 ページ44

俺がお風呂から上がると、Aは部屋で本を読んでいた。


「あ、おかえり〜」


「ただいま〜。何読んでんの？」


「彩織に借りた本。早く読んで返そうと思って。」



ちょうど読み終わったのか、机に本を置いた。



「私、お布団持ってくるね。慧はベッドで寝ていいよ！」


「えっ、一緒に寝ないの？」



「えっ?!い、一緒に寝るのっ?!」



「俺は一緒に寝たいけど…」



「えっ…わかった…一緒に寝よう？」






何やってんだ俺は…



こんなのただの変態だろ…。




手出したらそこで終わりだ。





なるべく端で寝よう。うん。







ベッドに入ると、案の定二人の身体は密着する訳で



Aの顔が凄く近くにある。



緊張でなかなか寝られない。






Aは寝たっぽい。




俺はAの額にキスをし、そのままAを抱きしめて寝た。

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