眠り姫と。【Fukase・Nakajin】

二人だけの時間。【Fukase side】 ページ41

なんだかんだしているうちに、夕方。


二人でいる時間は充実しすぎてはやく感じる。



「今日どっかで食べてく？俺腹ペコ(笑)」



「そうだね。私もお腹空いちゃった(笑)」




二人で駅近くの通りをぶらぶら歩く。



なんとなく、空いてそうなお店に入ると、いい匂いが立ち込めていて


俺の空腹はMAXに達した。





「あ、慧今お腹鳴ったでしょ(笑)聞こえちゃった(笑)」



「もうやばいんだよ(笑)なんでもいいからお腹に入れたい(笑)」



二人共、空腹に耐えられずいつもなら頼まないようなメニューを注文し、雑談タイム。



「見てこれ、Aがイルカに水かけられてびしょびしょになってるの図。」



「うわぁ(笑)なんで写真撮ってるの〜(笑)


ちなみに、慧がヒトデ触ってるの写真撮ったよ。」



「あのヒトデ触り心地やばかった(笑)」




料理を食べ終わっても、話が弾んでなかなか店から出ない俺らに、


閉店が早いこの店の、店員が声をかけてきた。




「大変申し訳ないのですが、当店閉店のお時間です。」




「え、もう8時?!早いね(笑)」




「じゃあ、帰ろっか。あ、お金はこれで。」




さりげなく、二人分の料金を払う俺。





男として当然だろ。





「慧、お金払ってくれてありがとう。



今度なんかあげるよ。」




「なにそれ(笑)なんにもいらないよ(笑)」




二人で帰り道を歩く。


あと少しで







あと少しでAの家に着いてしまう。





俺は甘えん坊なのかな。




うざい？




きもい？







なんでもいい。






もう少し一緒にいて。

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