眠り姫と。【Fukase・Nakajin】 (ページ33)

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2人きり。【You side】ページ33

「はぁー！歌歌うのって結構体力いるんだね(笑)

ドリンク取ってくるね。あ、慧のもついでに入れてくるよ！」

「んー。俺はなんでもいいよ、Aと同じのでいいから。」

なんか、私に判断を委ねてくるところも好きだなぁ。

母性本能的な？(笑)守りたくなる感じ？(笑)

「わかった。じゃあ、ちょっと行ってくるね。」

私は個室を出て、ドリンクが並んでいるところに来た。

慧は甘いのが苦手だからなぁ。

何にしよう…。

「あれ…Aちゃん？」

後ろから、私を呼ぶ声が聞こえた。

「真一…」

真一はトイレに行ってたよね。

ついでにドリンク取りに来たのかな？

「…この間は、ごめんね。」

「え…？」

声が沈んでいると思ったら、下を向いて謝ってきた。

「…いいよ、もう。過ぎたことでしょ？」

私は真一の肩をポンッと叩き、慧のドリンク選びを再開。

「…あのさ…Aちゃん。

俺、Aちゃんのこと好きなんだ。」

私の手が止まる。

なんで？

私が慧と付き合ってるの知ってるよね？

なんで_____

「知ってるよ。Aちゃんは、深瀬の事が大好きで、俺には目も呉れないこと。

それでも、好きでいたいから…

だから、好きでいるだけでも許してください。」

そんな悲しそうな顔しないでよ。

私まで辛くなるよ。

「真一の気持ちには…答えられないけど…

でも、私のこと好きでいてくれてありがとう。

これからも、よろしくね。」

私達は、また、

元の友達に戻れたってことで、いいのかな。