好きな人の好きな人の好きな人 (ページ5)

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まだ、夏の暑さが残る去年の秋

「おもーっい！！！舞ちゃん、ちょっと私もうムリかも…」

舞「手紙交換なんかみーんなしてんのにさ、ハゲ山のやつ。なんであたしらのばっかりいっっつも気付くんよ。」

いつものように、手紙交換がバレてノート運べって言われた。

それも、４クラス分。

めんどいから。って舞ちゃんが一発で持って行こうって言い出して

確かに職員室は

廊下の一番端にある渡り廊下を渡って、三階から一階まで階段を降りて、保健室を抜けて、下駄箱を抜けて、来客用の下側室を抜けて、まっすぐ行った一番先にある。

「れーん！！」

これは人手を増やすしかない。

廉「うわ、ごめん。今日俺練習前にミーティングあるねん！」

「あいつ逃げ足早」

舞「みんな部活で消えたし二人で頑張るしかないな。」

いつもうざいハゲ山に
薄情者の廉に
代わり映えしない学校生活に

愚痴愚痴愚痴愚痴言い合いながら、女子特有の意見はいらないただ同意して欲しいだけ。の愚痴話に花を咲かせ、なんとかあと少しで職員室という時に事件は起きた。

どんっと音を立てて誰かと肩がぶつかったと思ったら手に積み上げてたノートがバサバサと落ちて

下駄箱近くの廊下やのに、どうしよう。砂いっぱいついてしまう。
スローモーションみたいに床に落ちていくノートを見ながらそんなことを考えた。

「あー！マジでごめん！！」

私が顔を上げるより先に

舞「もー！岸かよ！」

舞ちゃんの呆れた声が聞こえた。