番外編 ｢今年もよろしく｣ ページ11
俺の可愛い弟。
今よりずっと小さな時から面倒を見てきたAは、最近になってようやく人に興味を持ち始めた。
家庭の環境も一言にいいとは言い難いものではあったけど、Aには1人の家族しかいなかったわけだから世間が騒がしい今日はきっと“嫌な日”だろう。
MN｢母ちゃん、餅多めに作って〜｣
｢あんたも手伝いなさい｣
Aに持っていくんだと言えば、あんたが作ったら祝いの餅が不味くなるなんて追い返されて持ち上げた腰を落とした。
失礼な母親だな。
…
Aには、小言をいえる人もいないのか。
一緒に連れてきてあげれば良かったな。
｢Aくん1人なんだろ。お前今日帰って一緒にいてやれ｣
｢そうね〜お兄ちゃん達も帰ってくるし狭い家じゃ大きいあんたは邪魔だものね〜｣
MN｢ヤー！！なんて親だ！｣
2人のヒョンに末っ子として産まれた立場としては、1番可愛がられるのが妥当だろうけど上ふたりのヒョンが有能すぎるからさほど期待されなかった。
ゆるく育てられた俺は今じゃ一人の子持ちパパなみにAと共に過ごしてる。
母ちゃんの美味しい餅ができて、風呂敷に包んでもらっているとヒョンが帰ってきて｢うるさいのがいる｣なんてからかわれる。
明るくて家族団欒の時間。
もう少しゆっくりしていけよ、ヒョンの言葉になかなか会えない家族が揃ったんだからと思うけど一人で年明けを祝うAが浮かんで謝った。
｢気をつけてね、今度はAくんも連れておいで｣
そう言って背中を見送ってくれた母ちゃんに約束をして車を走らせた。
近くでジャジャ麺を買ってAにカトクを送る。
返事が帰ってこないことは想定済みだったから、遠慮なく肯定と捉えて家に向かった。
合鍵で家に入ってリビングを見渡せばどこにもいなくて、じゃあ寝室だと向かえば案の定布団が山になっていた。
MN｢腹減った！！！｣
駄々をこねる悪い子がいるから、汚れて掃除するのが面倒がるだろうと思ってわざとベッドでご飯を広げれば渋々だったけど起きてくれた。
悲しそうに曲げられた眉に、まだまだ子供だなと頭を撫でた。
母ちゃんのご飯をうまいとガッついてジャジャ麺を頬張る。
口の端が黒くてほんとに子供だな。
ティッシュで拭けばいつもの事だから、お礼なんかは帰ってこないけど少し目を泳がせる。これもまた可愛い。
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弟丸。(プロフ) - 更新再開とても嬉しいですまた最初から一気読みしてきましたかなたさんのペースで更新していただけると幸いです主人公くんと他グルメンバーとの絡みが大好きです (2020年11月28日 22時) (
レス) id: 6fd7fc297b (このIDを非表示/違反報告)
あす - とても素敵な作品です。MJさんとまた絡むかな？なんて期待もしながら読んでました。夢主さんが考えてることは、とても深くて興味深いです。自分に置き換えて読むと言うより、夢主さんをアイドルとして見ていて、気がついたら普通に推してます。ゆっくり長々すみません。 (2019年6月10日 23時) (レス) id: d45d13a6de (このIDを非表示/違反報告)
酢(プロフ) - この作品が大大大好きです！！更新楽しみにしています(*^^*) (2019年5月12日 12時) (レス) id: 55af053cbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かなた | 作成日時：2018年12月27日 23時
